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2013/02/12

映画「丹下左膳餘話 百萬兩の壺」をDVDで見た

Sazen

 先日このブログで紹介した東川篤哉の推理小説,「完全犯罪に猫は何匹必要か?」の中に,登場人物達が映画「丹下左膳餘話 百萬兩の壺」を見るシーンが出てきました。
 この映画は昭和13年に中国の戦場で病死した山中貞雄監督作品です。その時,山中貞雄は28歳。天才監督と言われましたが,現在その作品で残っているのは3作だけと言われています。その中の1作がこの「丹下左膳餘話 百萬兩の壺」です。日本映画史上十本の指に数えられるといわれる傑作。
 この映画史に名高い作品を,以前から見たいと思っていました。今回読んだ推理小説,「完全犯罪に猫は何匹必要か?」がそれを後押しした形です。
 アマゾンで検索してみると,DVDがありました。しかも新品で420円という格安です。即買って,翌日にはもう届きました。
 この作品,今の映画とは全然違うテンポを持つ作品です。丹下左膳というと虚無的な主人公の剣豪アクション映画というイメージがありますが,この作品はむしろ,丹下差膳と彼が居候をしている矢場の女将お藤,それと孤児になった子ども,ちょび安の3人を主人公にしたホームドラマ的な映画であり,それでいて剣戟シーンはさすが当時の大スター大河内傳次郎の殺陣が躍動的で素晴らしいという映画になっています。
 孤児になったちょび安を引き取る時,お藤が「こんなきたない子どもに,なんで私が食べ物をやらなければいけないのさ」と言った次のシーンではちょび安にご飯を食べさせている・・・,「竹馬に乗りたい」というちょび安に対して「何で私が竹馬の世話をしなければいけないのさ」と言いながら,次のシーンでは竹馬を押さえながらまんざらでもない様子でちょび安を竹馬に乗せている・・・,途中の道にいじめっ子がいて,いじめられると言って寺子屋に行くのをいやがるちょび安に付いてていってくれとお藤に言われて「子どもの寺子屋なんかに俺が付いていけるかい」と言いながらこっそりと付いていく左膳・・・など,ホームドラマ的なシーンを連続させて三人の関係の深化を表現していきます。
 しかし物語の骨子は,さる大名が持っていた,百万両の所在地の地図を塗りこめたこけ猿の壷をめぐる,それを持っている側とそれを奪う側の争奪戦です。あまりにも汚い壷だったため,誤解のため屑屋に払い下げられ,ひょんな事からちょび安の金魚入れになっていたその壷をめぐって争奪戦が繰り広げられます。それをホームドラマ的な展開を交えつつ,コメディー調の映画したのがこの作品です。
 大河内傳次郎の映画を見たのは,黒沢明監督の清々しい時代劇「虎の尾を踏む男達」以来ですが,その映画での堂々とした姿とはまた違う,コメディータッチの演技もできるんですね。

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