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2016/02/06

少年法の事

Boy 昨日アップした川崎中学1年生殺害事件裁判に関係して,少年法の適用年齢引き下げについて,今また関心をもたれているようです。
 少年法は20歳未満の少年が起こした犯罪に対して適用される法律です。少年法は過去に何度か改定され,2000年の改定では刑事処分の可能年齢が「16歳以上」から「14歳以上」に引き下げられ,2007年の改定では,少年院送致の対象年齢が「おおむね12歳以上」と改定され,11歳の少年院送致に道を拓いています。
 少年法では刑期の上限として18歳未満の少年に対して,死刑をもって処断すべき場合は無期刑に,無期刑をもって処断すべき場合は,20年以上の有期刑に,不定期刑は「10年〜15年」を上限とすることが定められています。
 今回の加害者は,犯行当時18歳でしたから,少年法の適用年齢であっても成人と同じ刑罰を受けることができます。今回の裁判の中で,加害者少年は死刑になる可能性もあると言及されました。それでも今回の検察の判断は,計画性がなく,最初は殺意はなかったなどの事を考慮して,少年法の規定の上限の10年から15年の不定期刑を求刑しました。
 少年犯罪への対応の基本は,原則として「家庭裁判所により保護更生のための処置を下す」という事です。しかし16歳以上では,家庭裁判所は「刑事処分が相当」と判断した少年を検察官に送致(逆送)することができるとしています。
 さて最近,少年法で守られるべき少年の定義を,20歳未満ではなく18歳未満に変更しようという意見があります。選挙できる年齢が18歳ならば,それにあわせるべきだという意見です。
 私はしかし,少年のもやもやした感情の起伏,イラつき,衝動的な行為,それらは年齢が上がるにつれてなくなっていくものならば,年齢は今のままでもよいと思います。知人が10代の時に作っていたテキストサイト(ホームページ)を見せてもらったことがありますが,今の知人からは考えられない尖った文章に驚くと同時に,確かに私もそんなだったよなと,同情を禁じ得ませんでした。知人も「黒歴史」といっていましたが,そんな10代の感情が引き起こしがちな「犯罪」と,冷静に選ぶ「選挙」とは,全然別のものだと思っていますから,それらをあわせる必然性は無いと思います。
 しかし,少年法で刑罰の上限を決めておく必要があるのでしょうか?
 まず少年法の精神に則って家庭裁判所へ送られる。そこで刑事処分が相当かどうか判断され,地裁に送られる。その仕組みはそのままに,あとは裁判所の判断により刑罰は適正に決めればいい事です。たぶんそうしても,大半の少年犯罪は,個々の事例として将来の更生が考慮され,適正な判決となることでしょう。
 しかしたまに,今回の事件のように,動機や計画性の有無はともあれ,きわめて凄惨な事件が起こります。少年であるが故のもやもやした感情の起伏,イラつき,衝動的な行為が時として今回のような凄惨な犯罪につながります。
 私はそのことを考えると,どの少年犯罪も一律に刑期の上限を定めていいものかどうか,疑問に思います。刑期の上限は一律に決めておくのではなく,裁判で適正に決めればいい事だと思います。

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