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2004/01/16

インターネットで古本探し

 その昔のSFマンガなどで,知りたいことをコンピュータに訊ねて,コンピュータが音声で答えるというシーンがよく出てきました。私はその頃,パソコンのことをマイコンなどと言って8ビットパソコンをいじくっていましたが,多少なりともパソコンがどんなはたらきをするかがわかっている身としては,知っていることしか答えられないコンピュータが,人の質問に答えられるほどの知識を蓄えるのは容易なことではなく,そんなことはまずできるわけが無いと思っていました。
 ところが,インターネットによって,現代のパソコンは,それに近いことをするんですね。ブラウザーを開けば,WEB検索の入力窓が現われ,知りたいことを入力して検索すれば,それに関するサイトのリストが出てきます。その昔,知りたいことは辞書とか百科事典を引くしかなかったのですが,今では知りたいと思ったたら,インターネットによってすぐ知識を得ることができます(まあ,玉石混交で,情報の選択が必要ですが)。
 私がその昔考えていたように,ひとつのコンピュータにあらゆる知識が記憶されているのではなく,世界中のコンピュータの記憶が,瞬時に手に入るわけです。
 インターネットのおかげで便利になったわけですが,私にとって一番便利と感じられるのは,実は古本探しの時だったりします。
 新聞や雑誌の書評などで,出版されてから大分たっている本に言及している場合があります。その本を読みたいと思ったとき,新刊でない本を探す事になるわけで,古本屋を探すことになります。そんな時,昔は一軒一軒古本屋を当たり,捜し歩かなければなりませんでした。その意味で,神保町のように,古本屋が軒を連ねている街の存在意義があったのです。一つの街で,続けて何軒もあたれますからね。ところが,現在では,古本の検索サイトがあって(たとえば,ここ),それに参加している百店以上の古本屋の在庫の中から,瞬時に目的の本が検索でき,購入できるのです。これは,インターネットによって初めて可能になった事です。新刊は,本屋で取り寄せてもらえます。各種通信販売は,テレビでも,カタログでも利用できます。だから,インターネットならではという感じではありません。古本探しは,「インターネットならでは」といえるのではないでしょうか。古本のカタログを出している古書店もありますが,その店の在庫が載っているだけです。百店以上の古書店を網羅した在庫の中から検索でき,しかもほぼリアルタイムに在庫情報が更新できている情報ソースを検索できるということは,インターネットがなければ不可能でしょう。
 その昔,古本屋めぐりをしても欲しい本にめぐり会えないとき,欲しい思いが余計に募り,日本のどこかの古本屋にはあるに違いないなどと思って,悔しい思いをしたものですが,現在では,古書検索サイトでヒットしなければ,その本はほとんど入手できないものと,比較的楽にあきらめられます。
 まあ,古書店をめぐる古本探しも,楽しいといえば楽しいのですがね・・・。古本探しは,実用的にはインターネット,レジャーとしては古本屋めぐり,といったところですか。

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