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2004/01/05

「葉桜の季節に君を想うということ」読了

 歌野 晶午著「葉桜の季節に君を想うということ」読了。
 結構厚い本だと思ったが,半日で読み終わってしまった。

 もし読んでいない方で,読もうと思っている方は,以下を読まない方がいいかも。公表されていることしか明かしていませんが,それさえ知らずに読んだ方がいいです。

 ミステリーに関する各種ベストテンで,本年度の第一位とか第二位とかにあげられた作品。各誌紙の書評では,ソフトハードボイルドと思わせておいて,その実,ラストで真相がすべて明かされてみると,本格推理小説になっているというものでした。確かにそのとおりの作品ですが,ソフトハードボイルドとだけ言っておいてもらった方が,楽しめるように思います。本格推理小説というだけで,それはもうネタばれになってしまいます。
 推理小説というのは,ただでさえ,ラストの謎解きに向かって読むということになりがちなのですが,この作品の場合,ラストにお楽しみが待っているという紹介の仕方をされているので,まさにラストを目指して読むという感じになってしまいます。ハードボイルドというのは,本格推理小説とまた違って,ラストの謎解きではなく,途中のプロットを楽しむというところがありますから,この作品の場合,ラストのことなど考えずに,ハードボイルドだと思ってプロットを楽しみながら読んでいって,終わりにえっ!と驚くというのが,理想的な読み方でしょう。
 ミステリーの紹介は難しいですね。「ソフトハードボイルド」とだけ言っておくのがこれから読む人には親切というものですが,「本格推理小説・・・」まで言わなければ,この作品の本質を紹介したことにならないというジレンマ。
 でも,この文章も,ある意味ではネタばれって事ですね。反省・・・。

葉桜の季節に君を想うということ
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