イラクで日本人3人誘拐
4月8日,「サラヤ・ムジャヒディン」と名乗るグループにより日本人3人が誘拐され,自衛隊のイラクからの撤退を要求していると,衛星テレビ局アルジャジーラが報じました。
こんな事態は予想されてなかったわけではなく,政府も,このような事態への対応を検討していたと思われます。おそらくそれは,救出に全力をつくすとともに,最後まで自衛隊の撤退は行わないというものだと思います。政府としては,そのような事態への覚悟は,できていなくてはいけません。ここで自衛隊が撤退したら,世界各国の何千万という邦人が,テロ集団による誘拐の標的になることでしょう。自衛隊が派遣されると,イラクで活動するNPOがより危険にさらされるということは,自衛隊派遣前から言われていたことですが,その状況でイラクへ赴いて活動していた3人も,おそらくこのような事態への覚悟ができていたことと思います。
私情を敢えて押し殺して考えれば,やはり最後まで撤退はありえません。
それにしても,犯人は,誘拐した3人が,イラクのためにどのような活動を行っていたのか,知っているのか! また,イラクで自衛隊がどんな活動を行っているのか,知っているのか!
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コメント
彼らは知る由もありません。そして、私たちも彼らの立場を理解できる事はないと思います。アメリカが戦争と呼ぶ「人殺し」と同様に、(私たちはテロと呼びますが)聖戦を掲げる彼らも「人殺し」は手段でしかありません。今回、仮に自衛隊が撤退したとして、世界各国の邦人が標的になるかどうかはわかりませんが、どちらの選択肢を選んでも悲劇は起こります。それが日本政府が支持したイラク戦争ですから。
投稿: nobsaku | 2004/04/09 01:34
nobsakuさん,はじめまして。
泥沼化した戦争というのは,どっちがはじめたのかがわかりにくいものですが,今回のイラクは,はっきりしています。アメリカが始めたのです。
その後始末のために,数十の国々がイラクに派兵していますが,実は後始末の段階ではなく,未だ戦争中で,タイをはじめいくつかの国が,支援活動ができないとして,一時撤退をほのめかしているのが現状です。
アメリカから,数年前に首都ベオグラードの空爆を受けた事のある知人のセルビア人(旧ユーゴスラビア人)が,日本もアメリカから空爆され,セルビアよりもっと悲惨な状態にさせられたのに,なぜアメリカに協力しているのかというメールをよこしたことがありましたが,返事に困ってしまいました。
投稿: Alice堂 | 2004/04/10 05:00