偽装温泉,次々発覚
長野県白骨温泉で,透明な湯に入浴剤を混ぜて,白濁した湯を作っていた事が発覚して以来,伊香保,水上,石和,藪塚,磐梯熱海,芦原などの温泉で,地下水などを沸かして温泉と称して営業していた旅館があることが発覚しました。おそらく,このような偽装は,さらに各地の温泉で発覚していくものと思われます。
私は,まだ話題に上っていない,とある関東地方の有名な温泉で,何十件もの旅館やホテルがあるのに対して,本物の温泉を引いているのはたった4軒だという話を,土地の人に聞いたことがあります。もう7~8年前のことです。昔は全部の旅館が温泉を引いていたらしいのですが,源泉が枯渇し,わずか4軒しか本物の温泉を引くことができなくなったというのです。このような話は,おそらく日本全国,あちこちの温泉場にある話なのでしょう。白骨温泉は,れっきとした温泉に入浴剤を入れ,色を偽っていただけであり,温泉そのものを偽っていた他所と比較すると,罪が軽いものです。
水道水を使っていたある温泉旅館の主人は,「お客さんは水道水でもきにしない」といっていましたが,客の意識とずいぶん違うものです。そんな意識の温泉は,廃れていくしかないでしょう。
温泉の湯をタンクローリーで運んでいるという所もあります。それをまた売り物にしている所もありますが,これなどは,湯を循環・濾過させているものであり,温泉成分が希薄になって,限りなく地下水を沸かしたものに近いでしょう。
温泉の成分だけでなく,その加工具合(加水,沸かし,濾過・循環など)についても表示することが,温泉の信頼回復につながります。
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