着うたで独禁法違反の疑い
もう数日前に報道されたことですが,携帯電話の着うたを配信するレーベル社と,楽曲を提供している大手レコード会社が,独占禁止法違反の疑いで,公正取引委員会の立ち入り検査を受けました。レーベル社は,大手レコード会社が設立した着うた配信会社で,大手レコード会社はここに独占的に楽曲を提供,100社程度ある他の着うた配信会社に楽曲の提供せず,「楽曲の使用許可を不当に制限している」と見られたものです。
着うたは,これまでのようなCDなどによる音楽の販売でなく,ネットで音楽を配信してデジタルミュージックプレーヤーで聞くという,将来の音楽配信のさきがけとなるものだと思うので,大手レコード会社がこれを独占したい気持ちはわかります。しかし,レーベル社のような配信会社は,ネットでの音楽配信における,現在のレコード屋のような役割を担うものです。したがって,レコード会社がレーベル社にしか自社の音源を提供しないというのは,CD販売で,レコード会社が直営している特定のレコード屋にしか,自社のCDを卸さないという様なもので,独禁法違反といわれても仕方ないでしょう。それが,着うたの料金が下がらない原因になっているのならば,なおさらです。
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