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2005/01/31

世論調査8位,「郵政改革」

 政府の行った「政府が取り組むべき重要課題」を尋ねるインターネットによる世論調査で,郵政民営化は8位であったことがわかりました。上位は次の通り。

1位 年金・福祉制度改革
2位 景気・雇用対策
3位 治安・防災対策
4位 財政改革

 一般の人々にとって,自分に直接関わってくる課題が上位に上がっているわけで,当然と言えば当然の結果でしょう。
 郵政改革は国民からも,与党・野党の議員からも人気がないわけですが,それも当然でしょう。国会議員の利権の温床である郵貯を改革し,既得権の塊である郵便貯金の資金を絶って,これを民間に任せて,金融への政府や政治家,役人の干渉をやめて,日本を官主導の国から民主導の国へ変えるという改革が,与党・野党に限らず,議員に受けるわけがないのです。さらに,公務員から会社員に代わってしまう郵政官僚・役人の反対で,郵政労組の支持を維持したい政党にとっても,賛成するわけにはいかない改革です。議員達が反対し,何とか骨抜きにしようとしている改革で,国民にとっても直接自分達に有利に働かない「国家百年の計」といった改革が,人気あるわけがありません。
 世論調査がどうあれ,誰からもそっぽを向かれる改革は,ドンキホーテ,小泉首相以外に手をつける人はいないでしょう。首相の任期中に,ぜひとも,全てのカタをつけてほしいものです。
 ところで,「三位一体改革」は,郵政改革よりも順位が低かったそうですが,郵政改革と同じ理由で,さもありなんという感じです。三位一体改革は,国から地方への金の分配というプロセスを弱めることが,改革の骨子ですが,そうなると自分達の権益が失われる役人,選挙のとき金をその地方へ持ってきたという顔ができなくなる議員達が反対しているものです。国民にとっても,やはり直接関係しない(間接的にはとっても関係するんですがね)問題で,一般に関心が低いのもわかります。
 郵政民営化や三位一体改革が小泉政権でなくては手をつけないだろうという問題なのに対して,今回の世論調査の上位に上がった問題は,誰にでもできるかどうかは別として,まあ民主党であろうが自民党であろうが,すくなくともどんな政権でも手をつけることができる問題です。テレビなどでインタビューされるたびに,「国民が一番関心のあることをやっていない」などと政府を批判している党首がいますが,今回のアンケートは,国民の関心と,政策としての重要度が,必ずしも一致しないということを示しているもので,そんな政策を推し進めようと言う首相は,やはりドンキホーテなんでしょうね。

<郵政改革に関連した過去の記事>
2004-9-28: 新閣僚,郵政改革へのコメント
2004-10-12: 郵政民営化と郵便事業民営化
2004-10-13: 郵政民営化と郵便事業民営化,その2
2004-12-14: 郵政改革反対派の悪あがき

<三位一体改革に関連した過去の記事>
2004-11-30: 三位一体改革の全体像決定

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コメント

打倒 小泉
年金問題 中国や韓国との外交問題 北朝鮮の拉致問題 国民の望む問題は無視?
世論調査でも下位の郵政 郵政 郵政
在任中の名声を残したいばかりに、
以前にもいました。流通しない2000円札を作った人が

投稿: 西海次郎 | 2005/05/29 09:54

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