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2005/01/09

蚊がいない国

 シンガポールから帰ってきました。
 シンガポールは,赤道から100km程度しか離れていない,ほぼ赤道直下の国で,一年中気温が25度から35度である国ですが,シンガポールではほとんど虫というものを見たことがありません。暑い国では,虫がつき物で,特に蚊などはマラリアなどを媒介するので,要注意ですが,一切いないのです。唯一見た虫は,小さな蟻でした。
 現地の人に聞いたところ,ジャングル地帯はともかく,街の中には蚊はいないとのことです。水溜りは常に監視され,調査されており,ボウフラ発生の兆候があるとすぐ対策(どんな対策か聞き漏らした)するので,蚊はいないとのことです。
 蚊の撲滅対策を含めて,この暑い国で,整然とした,美しい暮らしやすい街を作るには,相当の努力が必要なのだと思います。ある意味で,東京以上の人工都市と言えるのでしょう。

 帰りの飛行機で,娘さんと一緒にスリランカから帰国するという85歳のおばあさんと隣同士になりました。昨年12月25日から,スリランカの首都コロンボに滞在していたとの事でした。という事は,12月26日の地震・津波に遭っているということです。しかしコロンボは,スリランカの西側に位置しており,インド洋に面していないので,何の被害もなかったそうです。私は,これまでの報道で,スリランカ全島が被害に遭ったような認識でいたのですが,そうではなかったんですね。しかし,私と同じような認識だった方が他にもいたらしく,このおばあさんの友人達が,外務省に安否を問い合わせていたということでした。ところが,おばあさんの方は,何しろ自分自身もコロンボの街も,何の被害も無かったので,友人たちが大騒ぎをしているとはつゆ知らず,地震直後は特に安否を誰かに連絡しなければならないという気はぜんぜんしなかったそうです。現在,日本人の不明者が200人以上いるとのことですが,このおばあさんのように,無事なのでどこにも連絡していないという方が含まれているのかもしれません。

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