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2005/02/26

村上ファンド,ニッポン放送の新規予約券発行に対し不満を表明

 25日のこのBLOGの記事で,「今回のニッポン放送-フジテレビの取った新株予約件発行は,ニッポン放送のその他の株主に不利益をもたらすもので,たとえばこれによって,ニッポン放送の18%の株を握るといわれる村上ファンドが反発してライブドアと手を組めば,また新しい展開になるかもしれません。」と書きました。これは,25日の未明,0時過ぎにアップしたものですが,この日の夜,村上ファンド(正式にはM&Aコンサルティングというらしいですね)は,新株予約権発行について,「日本の株式市場にとって重大な悪影響を与えかねない」との見解を表明しました。テレビニュースなどでは,村上ファンドとライブドアが手を結ぶ可能性もあるといっており,25日の記事で予想したとおりになりつつあるようです。
 ニッポン放送-フジテレビも,このことを予想していなかったとは思えませんが,先日の記者会見で繰り返していたように,「ニッポン放送がライブドア傘下に入ることは,企業価値が下がり,株主にも甚大な損害を与える」という理屈だけで押し通すのでしょうか?ライブドア傘下に入り,インターネットへのコンテンツ提供やインターネットとのコラボレートを行うことを考えると,一概に企業価値が下がるともいえないと思います。以前のこのBLOGの記事で,「メディア企業の業績は,結局,その企業に所属するクリエーター(ラジオ,テレビ局ならプロデューサーやディレクター)の手腕に依存し,有能なクリエーターが会社に嫌気が差して退社したりやる気をなくせば,すぐ業績が悪化するというところがある」と書きましたが,ライブドアの傘下になるということに対し,ニッポン放送やフジテレビ社内のクリエーター達のモチベーションがどう変わるのか,それが企業価値を決めるように思います。
 以上のようなことを考えると,ニッポン放送やフジテレビが何を守ろうとしているのか,よくわからなくなります。経営者を守ろうとしているだけのように思われてきます。

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