デジタル家電メーカー,苦戦
デジタル家電メーカーの3月期決算が発表になり,これらメーカーの苦戦が続いていることが明らかになりました。
ソニーが4月27日発表した05年3月期連結決算はでは,テレビ事業が初めて赤字になるなど,エレクトロニクス部門が大幅な赤字となりました。三洋電機,日本ビクター,パイオニアの3社も赤字に転落しています。
これらの分野では,やはり韓国,台湾,場合によっては中国の安値攻勢にさらされていて,日本メーカは利益を上げにくい状況にあるのだと思います。ひところ,アメリカの業界が,日本メーカの安値攻勢にさらされ,テレビなどの分野から次々に撤退していった状況が,役者を変えて再現されているようです。今度は,かつてのアメリカの立場に,日本が立たされているわけです。
アメリカの経済は,ちょうど日本がバブルに踊っていた頃,不振を極めていましたが,その時期を通り越して現在のところ比較的好調です。日本経済もアメリカのように,付加価値の高い分野を開拓して,うまく再生できるのでしょうか?
自動車業界は,アメリカのGMやフォードなどが不振で,北米市場でのシェアを徐々に落とし,実際GMなども赤字に転落しています。一方,この分野ではトヨタをはじめとする日本メーカがシェアを上げて好調ですが,うかうかしていると韓国メーカに追いつかれ,家電業界と同じ道をたどることになると思います。環境にやさしい車作りでは,日本メーカが世界の中で先行していますが,さらに付加価値の高い車作りを考えていく必要があるのでしょうね。
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