古代建築の知恵も無視した建築?
NHKの番組「世界遺産の旅」,昨日の放送はアラビア半島の砂漠の中の都市「ぺトラ,パルミラ,シバーム」の紹介でした。その中で,イエメンの「シバーム」は砂漠のマンハッタンといわれる,古代の高層建築が立ち並ぶ都市です(NHKのサイトより,こちらのサイトの写真を見ていただくと,「マンハッタン」という感じがより分かります)。
この古代の高層建築(6~8階建て)は,日干し煉瓦で出来ているそうですが,番組では,一つの建物が大きさの違う数種類の日干し煉瓦で出来ていること,下の階は大きな日干し煉瓦を使って壁や柱を太く作り,上の階へいくにつれて小さな日干し煉瓦を使って軽く作っていることを説明していました。
姉歯建築設計事務所による強度を偽造した建物は,常識に反して,一階から最上階まで柱の太さが同じに出来ていたと報道されていますが,2500年前の古代建築の知恵さえ無視したものだったわけです。今回の「世界遺産の旅」は,あまりにもタイミングのいい放映だったような・・・。
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