姉歯氏の偽造計算,1年半前に指摘されていた
朝日新聞の記事によると,1年半も前に,検査会社であるイーホームズと日本ERIに対し,東京渋谷の設計事務所代表が,姉歯氏の構造計算が偽造されていることを指摘していたそうです。この代表は,姉歯氏にも指摘し,姉歯氏は,下請けがやったことと取り繕い,契約から降りると言っていたそうですが,結局計算書の偽造を続けていたわけです。
はじめ,自治体の検査でも姉歯氏の偽造が見破れなかった例が多くあったので,検査会社が偽造を見破れなかったのも仕方ないのかと思っていたのですが,1年半も前に指摘を受けていたのに必要な調査を行わず,放置しておいたというのは,やはり犯罪ですね。検査が民間で行われるようになったからこのような隠蔽が起こったのか? 隠蔽体質は,むしろお役所の方が強いように感じますが,はじめにお役所が検査した物件の計算偽造を指摘されていたら,どうなっていたのでしょうねえ。
今回の事件では,関係する建築主,元請設計事務所,建設会社,検査会社がそれぞれ責任をなすり付け合っています。日本ERIにいたっては,偽造が可能な計算ソフトが悪いと,計算ソフトにまで責任を転嫁していますが,姉歯氏はもちろん,結局関係者全員に責任があるということです。
また,昨日・今日くらいから,木村建設やその関連会社でらう平成設計に関連して,東京のコンサルタント会社「総合経営研究所」の名前が新聞やニュースサイトに出てきています。またもう一人,新たな役者の登場です。そして,その最後に登場した役者こそが・・・?
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