みずほ証券により,バーチャル株式が市場に出回る
11月8日に起きた,マザーズでのみずほ証券による人材派遣会社「ジェイコム」株大量売り注文事件(61万円で1株売りを,コンピュータ入力間違えで1円で61万株売ってしまった)は,株式の取引のバーチャル性を改めて感じてしまいますね。
実際には1万4500株しか発行していない「ジェイコム」の株式,しかもそのうち流通しているのはわずか3000株であるにもかかわらず,61万株もの売り注文が確定し,しかも実際にはこの世に存在しないその株式を,存在するものとして扱わざるを得ない状況,正にバーチャルの世界です。大半の株式を親族が持っていたはずのジェイコムは,バーチャルな株券によって,それを買ったモルガンスタンレーや野村證券等の会社が大株主になってしまいました。この状況が許されるなら,意図的にバーチャル株式を作り出し,会社を乗っ取るなど出来るのかもしれません。
このバーチャルな状況をどう収めるのかは,現在関係者が検討中のようですが,株というのは,つくづく実業とはかけ離れたものだと感じてしまいます。
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