海自の機密情報流出
数日前に明るみに出た,海上自衛隊の機密流出事件は,いまでもあれが流出した,これも流出したと,毎日のように報じられています。
今回のようなウィニーによる情報流出は,これまでも何度も起こっています。それらの例をみても,ウィニーが入っているパソコンで,機密情報を扱うのは持っての他ということは分かるでしょうに,ウィニー入りパソコンで相変わらず機密情報を扱って機密流出が起こったのが今回の事件です。まったく愚かとしか言いようがありません。
今回の国家的機密情報だけでなく,各企業からの個人情報の流出が記事にならない週はないほど,情報の流出が起こっています。ネット時代になって,個人ベースでの情報管理意識の低さがこれらの情報流出を招いているんでしょう。
組織ベースでは情報保持対策がそれなりに行われているのでしょうが,個人という針の穴から流出してしまう。個人と言う針の穴からの流出でも,それは組織の責任です。それを防ぐには,教育によって個人の機密保持に対する意識を向上させるしかありません。(だいたい,私的にインターネットに接続する私物パソコンで,機密情報を扱うなど,信じられません)
しかし,すくなくとも社会で働いている人は,今回のような国家的機密情報はともかくとして,開示すべきでない個人情報に触れないですますことはまず出来ません。コンビニでアルバイトをしても,顧客情報,宅配便の依頼者や送り先などの情報に接するのです。最近,友人の奥さんが調剤薬局でアルバイトを始めましたが,わざわざ電車に乗って遠くの薬局に通っています。近所の薬局は,顔見知りの人がやってきて,その人の病気の情報が知れてしまい,気まずいこともあるだろうからとといいます。そんな風に,あらゆる仕事に開示してはいけない情報がついてまわりますから,それら情報の流出も後を絶たない。昔ながらの井戸端会議での情報流出ならば,流出範囲も限定されるかもしれませんが,コンピュータネットワークを介すると,たちまちのうちに情報が広範囲に流れてしまいます。コンピュータを扱うとき,よほど情報流出には心していなければなりません。
まあ,普通の小さな個人情報ならば,その情報が有効な範囲というのは,井戸端会議で流れる範囲に限定されるのでしょうから,流出させられた人の被害は,井戸端会議でもネットワークでも同じかもしれませんが。
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