東京港区のエレベータ事故
東京港区のマンションでのエレベータで,高校生の死亡事故が起こりました。
そのエレベータを作ったシンドラーエレベータ社は,「この事故がエレベーターの設計や設備によるものではない事を確信している」として,報道機関にもファックスを配布し,ホームページにもそのように表示されています。
しかし,同社製エレベータでの事故は,日本でも多発し,海外でも同じような死亡事故が起きています。今回と同じような,扉が開いたままでの発進やブレーキが利かずにエレベータシャフトの天井に激突するなど,かなりシビアな事故が起きているのです。そんな情勢の中で,上のようなコメントを流すというのは,海外メーカだからかなと思います。既に裁判になったときの事を考えているのかもしれませんが,日本のメーカーなら,このような状況で反発を呼ぶ上のようなコメントは出さないでしょう。せいぜい「亡くなった方の冥福を祈るとともに,捜査に協力して原因究明中であり,原因が分かり次第発表する」という程度だと思います。「責任は当社に無い」というような意味のことを現段階ではっきり述べることは,たとえそう思っていても,しないと思います。そんなところに文化の違いを感じますね。
横浜市営地下鉄では,交通局のホームページで,横浜駅のエレベータが同社製であること,その点検周期,これまでのトラブル事例を明示し,6月5日に緊急点検を行い異常がなかったことから「安心してご利用いただけます」と書いてあります。しかし,港区のマンションでの事故についても,これまでの点検で異常が発見されていなかったし,事故後の原因調査でも簡単には異常が見つかっていないようで,点検で異常ないからといって,安心できないように感じています。
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