「君が代」国歌斉唱起立問題
東京都と都教育委員会は,入学式や卒業式で国旗に向かって起立して国歌斉唱するよう教職員に義務づけた都教委の通達を違憲とした東京地裁判決を不服として,東京高裁に控訴しました。
私は実際のところ,日の丸はともかく,君が代は諸外国と付き合っていく中での決め事として,国歌として使っているものとしか思っておらず,入学式や卒業式で特に感情をこめて歌うとか聞くとか,まして国際的に認められている礼儀として起立すべき場で起立しないなどという程の思い入れもありません。
そういう意味で,単に国際ルールを知らない無作法者は,教員として不適格なのであって,そもそもこの問題は憲法を持ち出すほどのことでもないと思ってます。思い入れの強いある種のオタクに対し,裁判所が味方したという判決で,オタクの立場を認めたという点では,確かに画期的かもしれません。
ただ,以前から言っているように,このBlogは必ずしも1人で書いているとは限らず,Alice堂メンバーの中でも意見が分かれていて,そういう意味では微妙な問題ではあるかもしれません(実際のことろ,私自身はそれ程微妙とも大事だとも思っていないんですが)。
ところで,前述の「日の丸はともかく」というのは,以前出張で一人でアイスランド(アイルランドではないですよ)へ行ったとき,「Japan」といっても知らない人の方が多いという状況の中で,レイキャビクの街にトヨタのディーラーがあって日の丸が飾ってあるのを見て,不覚にも「うるうる」きたことがあったからです。ちなみに,「Japan」といっても誰も知らないという状況で,「あの車を作っている国からきたんだよ」といったら,「なんだトウキョウからきたのか」という反応でした。もう10年前くらいのことです。
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コメント
もともと君が代は,外国で儀式時にそういう物を演奏唱歌する習慣を見て,日本も国際的仲間入りをするため,薩摩藩でやむなく作られた物なので(曲は以降で何回か変わった),国際ルールに従ったというのは確かにそうです。
異例なのは,諸外国の国歌が,豊かな自国土やそこに住む国民全体の事を歌い,自然と国民が付いて来る物であるのに対し,君が代は尊皇の歌で,「民草はこの体制を維持しますよ」という歌である所(まぁ薩摩藩なんで)。結局,明治26(1893)年,文部省がこれを学校で歌わせるようにして間もなく,日本は戦争の歴史に突入。だから教育者が反対するのはわかるし,北朝鮮が体制維持に必死になっておかしくなっている昨今,省みて自分もこれは国歌としてふさわしくないと思います。
同じ文部省唱歌なら「ふるさと」とかの方が国歌として良いと思いますね。
投稿: わぁく | 2006/11/12 12:22
わぁくさん,コメントありがとうございました。
私は密かに「富士山」の歌(「あたまを雲の上に出し~」というあの歌です)を考えていたんです。
Alice堂メンバーの「Ken」
投稿: Alice堂 | 2006/11/12 19:37