新宿・渋谷バラバラ死体遺棄事件,その後
新宿・渋谷の死体遺棄事件,妻による夫殺しであったわけですが,その動機の一つは,夫から受けた暴力があったようです。結婚直後から夫に暴力を振るわれるようになり,大怪我をして警察に訴え事もあって,また同じマンションの住人の「月に数度,女性の大きな悲鳴や壁に物がぶつかる音が聞こえた」という証言もあって,普段から夫によるDVが行われていたようです。
死体をバラバラにした動機は運びやすくするためで,容疑者は「一刻も早く目の前から取り去ってしまいたかった」と証言していますが,なんだか汚いものを目の前から早くなくしたいという子供のような発想です。またDVというのも,そもそも子供っぽい行為で,寛容さのレベルの低い子供夫婦の果ての犯罪という気がします。
昔あるラジオ番組で,ご夫婦とも85歳をこえた,結婚暦60年以上という老夫婦へのインタビューを聞いた事があります。司会者の「一番大きな夫婦喧嘩は,どんなものでしたか?」という問いかけに対して,妻の答えは「夫婦喧嘩をしたことはありません。殺してしまいたいと思った事はありますけれど。」というものでした。寛容さレベルの低い現代人が,「殺してしまいたいと思った」時に殺してしまったという事件なんでしょうね。
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コメント
もう一つの、身内によるバラバラ殺人事件もそうですが、
当事者のみがオカシイというより、
当事者を取り巻く環境が、普通でない気がします。
そういった普通でない環境が、「恵まれた」といわれる環境と重なるのは、偶然でしょうか・・・。
投稿: aw@bitlog | 2007/01/16 09:51
aw@bitlogさん,いつもコメントありがとうございます。
DVも増えているし,現代人の寛容さのレベルもどんどん低くなっているようで,この夫婦が,他者と違って「オカシイ」とも言えない様に思います。
私も含めてこのような人が増えている現状は,おっしゃるように取り巻く環境によるストレスのほかに,戦後世代の親の教育にもよるように思えます。おっしゃるような「恵まれた」環境は,また親の甘やかしを生みやすく,「わがまま」に育てられすぎて,自分に甘く人に厳しい性格を醸し出しやすいのかもしれません。
私が引き合いにだした明治・大正世代の老夫婦のように,肝の据わった,寛容な人に憧れるばかりです。
投稿: Alice堂 | 2007/01/18 02:34