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2007/07/01

久間防衛相,米の原爆投下を正当化?

 久間防衛相が,千葉県の大学での講演で,アメリカによる日本への原爆投下を正当化するような発言をして問題になっています。講演で「原爆を落とされて長崎は本当に無数の人が悲惨な目にあったが,あれで戦争が終わったんだという頭の整理で今,しょうがないなと思っている」と発言したものです。発言の趣旨は,「日本が負けると分かっていたにもかかわらず,アメリカが原爆を投下して日本の降伏を早め,そのおかげでソ連が参戦して北海道に進駐して,ドイツのように日本が南北に分裂することが防げた」という理解を述べたものです。
 当時から現在まで続く広島,長崎の人々の苦しみのおかげで,分裂の悲劇のない今日の日本があるという考えは,ある意味正論だし,原爆投下の,結果論としての一つの見方だとは思います。ただ,日本の降伏を早める手段として,原爆を使う必要があったのかという問題はあります。しかし,当時の日本の情勢では,ソ連の北海道侵攻による南北分裂の可能性などを説いても,日本の実権を握っていた軍部が平和的に降伏に動くとは思えません。
 だから,久間氏のように考える人が居ても不思議ではないと思います。しかし,選挙前のこの時期に,閣僚の立場で,このような発言をするというのは,理解に苦しみます。今回の発言について,野党は早速批判のコメントを出していますし,広島市長も批判しています。原爆が日本の降伏を早め,それが結果的には日本のためになったという考えはある意味「タブー」であるわけで,それを破った久間氏は,自身が長崎出身だという事から,許されるとでも思ったのでしょうか?

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