隠田の水車
昨日,表参道に行った事を書きましたが,渋谷で電車を降りて,初めは明治通りを歩き,少し北へ行ったところで裏道にそれて歩きました。この道は「隠田通り」と呼ばれる通りで,原宿の一部のようなブティックや食べ物屋が並んでいる通りになっています。
この道はそもそも渋谷川に蓋をしたものだそうです。だから昔は川の流れがあったわけですが,このあたりの風景を描いたのが北斎の富嶽三十六景の一つ「隠田の水車」です。原宿,表参道も,昔はこんな風景だったんですね。
ところでこの富嶽三十六景,もちろん画のどこかに富士山が描かれているのですが,その場所で富士山がその位置に見えるとは限らないそうです。まず風景を描き,その構図で最もぴったり来る場所に富士山を描いたもので,全くの写実画だと思ったら大間違いらしいですね。広重の有名な「東海道五十三次」でも,雪が降らない場所の画が雪景色だったりするそうで,当時の浮世絵というのは写実画として見ない方がいいようです。
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