NHK記者,インサイダー取引
NHKの記者,ディレクターの3人が,特種ニュース原稿を見て,関係株を買って利益を得ていたというインサイダー取引事件がありました。
「スキヤ」を運営するゼンショーが「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイトと資本業務提携を結んでグループ化するというニュース原稿を局内の端末装置で見て,特種ニュースとして放送する前にカッパクリエイト株を買って売り抜けて利益を得ていたと言うもの。
マスコミ関係のインサイダー取引というと,2006年,日経新聞広告局員が新聞に載せるために企業から依頼のあった法定広告の情報に基づいて新聞掲載直前に株を購入したという事件がありました。
新聞では,いったいいつの時点で新聞記事が公になったのか(たとえば,最初に駅の売店に並んだ段階?)など難しいし,いずれにしても情報へのアクセスは万民に平等ではないし・・・などと考えてしまいましたが,今回は放送時点より前の株購入という事で,明らかにインサイダー取引だと理解できます。まあ,インサイダー取引らしいインサイダー取引といえます。分かりやすいインサイダー取引で,やった本人も「インサイダー取引だ」と認識していただろうと思います。
しかし,3人の中の一人は,「原稿は見ておらず,値動きを見て何かあると思って購入した」と否認しているとの事で,やはり以前の記事で書いたような「インサイダー取引を疑われるような情報に恵まれている職業の人は,怖くて株の売買も出来ないという逆差別」は感じます。
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