茅ヶ崎富士塚の位置がわかった!
先日,横浜市都筑区にあったという「茅ヶ崎富士塚」の場所が,現在のどこに当たるのか分からないという記事を書きました。昔の地図で茅ヶ崎富士が写っている空中写真があるのですが,港北ニュータウンの開発であたりがすっかり変わってしまい,それが現在のどこだか分からなかったのです。
しかし,昔の航空写真と現在の航空写真を比べて,昔のある特定の地点が現在のどこに当たるのかを知るのことが出来るシステムをネット上に発見しました。国土交通省が提供している「オルソ化空中写真ダウンロードシステム」です。このシステムは,ある年代の空中写真のある位置に赤十字でマークすると,提供されている別の年代の空中写真に切り替えた時もその位置を赤十字が示すというシステムです。
茅ヶ崎富士塚は昭和49年頃の空中写真に写っており,そこに赤十字のマークをつけて,提供されているその地域の最も新しい空中写真(平成2年ごろのもの)に切り替えてやると,現在茅ヶ崎富士の場所がどうなっているのかがわかります。
それによると,茅ヶ崎富士は現在の葛が谷公園北東にあるマンション「クレストヒルズ」前の道路付近にあったようです。ついでに旧自性院の場所を求めてみると,センター南の東急百貨店付近,もうぴったり東急百貨店ビルの位置が自性院であるようです(最新写真が,まだ東急百貨店ビルが建つ前のものなので,分かりにくいですが・・・)。これで長年の疑問もやっと解消されました。
横浜市のホームページに,「横浜市三千分一地形図」という,昔の地図を公開しているサイトがありますが,その「勝田」を見ると茅ヶ崎富士と自性院が載っています。この地図は,Google Earthと重ね合わせ,さらに透明度を自由に調節することができますが,この地図とGoogle Earthで見ると,やはり茅ヶ崎富士は「クレストヒルズ」前の道路上です。この地図には等高線が書いてあり,茅ヶ崎富士は丘の天辺にあり,自性院の位置からずっと上り坂を登っていった所である事が分かります。このあたりはただ富士塚を削っただけでなく,ニュータウン造成の為に周囲の丘そのものを削平して土地のレベルそのものを変えてしまったようです。
<上の写真が昭和49年頃,赤十字が富士塚,下の写真が平成2年頃>
<昭和29年当時の地図 横浜市三千分一地形図より>
<クリックすると拡大します>
| 固定リンク
コメント