崩壊したバブル都市,ドバイ
以前,「作られたバブル都市,ドバイ」という題で記事を書きました。5月18日のNHKスペシャルで放送されたドバイの繁栄が,バブルそのものだという内容でした。その頃のドバイは,まさにバブルを謳歌していたのですが,記事には,そのバブルは早晩崩れ去るだろうと書きました。そうしたら,やはり12月に入ってバブルが崩壊したようですね。
12月17日のTV朝日「報道ステーション」で,ドバイのバブル崩壊を特集していました。未来都市作りの資金が,この金融危機でショートし始め,プロジェクトが次々に中止に追い込まれているようです。世界の投資家が,ドバイから逃げ出しました。
冷静に考えれば,そうなることがはじめから分かっていたと思うんですが・・・。虚業で永遠の繁栄は得られない。しかし,その虚業の崩壊によって,実業の足も引っ張られているのが現在の世界不況です。
ただ,5月のNHKのレポートでは,ドバイの普通の国民がどのような暮らしをしているのか,分かりませんでした。ドバイのバブルが崩壊して,投資からの逃避に遅れた投資家は損をして,外国から来た土木作業員は職を失ったり給料不払いにあったりしているのでしょうが,300万人程度だというドバイの国民や首長は果たしてこの一連のバブル政策で損したのでしょうか? バブル崩壊のババを引かなかった投資家も結局儲かったわけで,ドバイが国として「未来永劫続く政策ではないが,一時でも儲かればいいや。これで貯金ができれば・・・」という政策を立案したんだとしたら,それはそれで結構成功だったのかもしれません。なにしろ,砂以外に何もなかった国らしいですからね。上で言ったように,「虚業で永遠の繁栄は得られない」。しかし一時なら,繁栄は得られるのです。まあ,そんなのが好きかどうかは別として,それを含めて「バブル」と呼ぶんですよね。
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