かんぽの宿,オリックスに一括譲渡に反対が・・・
日本郵政は,赤字経営であった全国の「かんぽの宿」をオリックスグループに一括譲渡する予定ですが,鳩山邦夫総務相がこれに待ったをかけました。
小泉内閣で総合規制改革会議議長などを務め,郵政民営化の旗振り役だった宮内義彦CEO率いるオリックスグループへの落札は「お手盛りではないか」という訳です。民主党や国民新党も追求する姿勢を見せているという事で,鳩山氏は野党の追及を見越して先手を打ったという話もあります。一方,オリックスではこれに対して,「総合規制改革会議などの過去の答申中に郵政民営化というテーマは出ていない」として,宮内氏と郵政民営化の関係を否定しています。
改革派と改革反対派の政治的な動き(というより,選挙がらみの人気取り?)の様ですが,27社の入札の結果オリックスグループへの譲渡が決定した年間40億円の赤字物件。オリックスが降りたとき,オリックス以上の価格で別会社が落札するかどうか,お手並み拝見です。いわば,国民から集めた金で作った施設。オリックスが示す値段より高く売れなかったら,いちゃもんをつけた責任をとってもらわなければ・・・。
−−−<追伸>−−−−−−−−−−−−−−−−
1月の終わりになって,かんぽの宿の建設費が,土地代を含めて2400億である事が公表され,それを109億の安さで一括売却するのがけしからんという話が出てきました。高く売れるにこした事はないですが,そもそも不動産なんて物は,作った当時にかかった値段に対して売るときはかなり安くなる事はあるわけで,それで「けしからん」というような問題でもないような気がします。「けしからん」というならば,そもそも2400億もかけて作った事に対して「けしからん」というべきでしょう。ただしかんぽの宿は,はじめは簡易保険の加入者へのサービスのために作ったはずです。いわば簡易保険の販促グッズだったわけです。2400億かけた販促グッズが,販促として2400億円以上の役割を果たしたのかという問題もあって,かんぽの宿が無駄な失敗策だったのかどうかは,金額の表面づらだけを見ただけでは判断できず,最近の報道で言っているような単純な話ではないんじゃないですかね。
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