激化するイスラエルとハマスの戦闘
昨年暮れから続くイスラエルとハマスの戦闘。これまでの空爆に続いて,ついにイスラエルは地上軍による地上侵攻を開始しました。
昨年暮れから続く・・・といっても,実際はもう何千年も続いている対立であるわけです。両者が「妥協して安定を得よう」という気持ちを持たなければ,戦闘が止むことが無いんでしょうが,ほとんど絶望的なのではないかと思ってしまいます。
簡単に言えば,その昔,オスマントルコが統治していた地域を手中に収めたくて,イギリスがユダヤ人とアラブ人の双方にこの地域を与えると二枚舌を使って約束したことから端を発している両者のこの地域の争奪戦。この地域がユダヤ教,キリスト教,イスラム教共通の聖地であるという宗教的な側面,アラブの石油,アメリカの強大なユダヤ人資本,選挙時のアメリカのユダヤ人票など,いろいろな思惑をはらんでいて,複雑な事情のある地域。日本にとっても,アラブの石油,重要貿易相手国であるアメリカのユダヤ人の影響力などとも関係していて,ここでの戦いは距離的に遠くとも関係ないものではありません。しかし,いわば西欧の大国のエゴから始まった対立は,収まりそうもありません。両者,「妥協して安定を得よう」などという気分になりようもありません。平和を希求する強力な指導者などが出てきたとしても,収まるものとも思えません。この地域,これからも,緊張と緩和を繰り返すしかないんでしょうか。
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