常用漢字表改定案
文化審議会国語分科会の漢字小委員会が,現在の常用漢字表の見直し案を発表したという新聞記事を読みました。
今回の見直し案では191字が増えるという事なんですが,「頃」,「誰」,それに大阪の「阪」や岡山の「岡」が追加されるそうです。しかし,これらの漢字が常用漢字でなかったというのは驚きです。そのほかにも,「鶴」,「丼」,「亀」,「串」,「巾」,「宛」,「嵐」,「駒」など,おなじみの漢字を常用漢字に加えるということです。また,「私」を「わたし」と読むなど,これまでになかった(!)読みも付け加えられます。左のリストは,今回追加が予定されている191字のうちの一部ですが,そのほとんどの漢字は,普通に読み書きしていますよね。憂鬱の「鬱」などという漢字だって,書けといわれても書けませんが,ありがたいワープロのおかげで,使うことは出来ます。
常用漢字は,「日常的な漢字使用の目安」という位置づけらしいのですが,「学校教育においては,常用漢字表の趣旨,内容を考慮して漢字の教育が適切に行われることが望ましい」とされ,漢字教育にも影響を与える常用漢字表。しかし,上の例のような日常あたりまえに使っている漢字が含まれていなかった常用漢字表というのは,いったい意味があったんだろうかと思ってしまいますね。だからこその改定なのでしょうが,ちょっとやる事が遅すぎます。
(上の漢字リストは朝日新聞より)
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