総務相による「かんぽの宿オリックスへの一括譲渡反対」の裏側
以前このブログでも話題にした,かんぽの宿のオリックスへの一括譲渡に対し鳩山邦夫総務相が反対している件,もちろん総務省だけでなく,野党も同調しているわけですが,やっぱり「裏がある」という話が出てきました。
ジャーナリスト,高野猛氏のコラムですが,曰く,「総務相のかんぽの宿一括譲渡への反対は,民営化そのものに激しい反感を抱き続ける総務省=旧郵政省官僚による,改革の揺り戻しをねらったもの」「官から民への改革の流れに逆行しようとする麻生政権の反動性の現れ」「4分社化を中心とする民営化スキームを大幅に修正して組織を再々編し事実上の官営事業として存続を図ろうしている」「民間人が政策過程にかかわったから,その資産売却などにかかわれないという論理を通して,政策決定における民間人排除を狙っているという竹中平蔵氏の指摘は全く正しい。」「民間有識者を審議会等に入れてバンバンと提言ペーパーを繰り出して官僚の保守・保身を押さえ込むという手法の息の根を止めようとしている」「土地・建物を単なる不動産として売却するのなら109億円よりだいぶ高く売れるかもしれないが,それでは元々簡保加入者の保養・福祉施設だった時代からの愛用者の利益も従業員の生活も守ることが出来ない。鳩山は、これが事業譲渡であって不動産売却ではないということを理解していない」等々。(「」内の文章は,一部原文どおりでなく,趣旨をまとめた部分があります)
最初,総務相による今回の一括譲渡反対の報道を聞いた時,旧郵政官僚の姿が幽霊のように浮かんできて,なんだかきなくさい臭いがすると思ったのですが,それを具体的に示してくれるコラムでした。「ここまで大騒ぎをしてストップをかけた以上,鳩山と総務省は西川に対して別の名案を示さなければならなくなった。しかも2012年の売却期限に間に合うように。どんな案が出てくるのか見物である。」という意見は,私が前のこのブログの記事に書いた「オリックスが降りたとき,オリックス以上の価格で別会社が落札するかどうか,お手並み拝見です。いわば,国民から集めた金で作った施設。オリックスが示す値段より高く売れなかったら,いちゃもんをつけた責任をとってもらわなければ・・・。」という気持ちと通じています。
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