旧前田侯爵邸へ,ふたたび
以前このブログで紹介した,東京目黒区駒場公園にある旧前田侯爵邸。以前は外から眺めただけですが,今回,邸内に入ってじっくり見せてもらいました。
立派な洋館ですが,思ったより広々とした感じがありません。映画に出てくる西洋の洋館のような広さはなく,やはり日本の洋館という感じがしました。主人一家が使う表向きの部屋は全て洋室。奥向きの女中部屋などには畳敷きの部屋がありました。明治時代,洋室,椅子とベッドの生活というのは,どうだったんでしょうね。なんだか西洋にあわせて,無理をしていたように思います。ただし,同じ敷地内に,洋館と渡り廊下で繋がった和館と呼ばれる純日本式の家があり,そちらで十分和式の生活が出来たのかもしれません。
見学者は玄関で靴からスリッパに履き替えて邸内に入りますが,当時もそうだったんでしょうか? 純西洋式では,靴のまま入っていくんだと思いますが,玄関のつくりとしては履き替えても違和感ないような構造です。
この建物は,一時都立近代文学博物館として使用されていたので,一部改造されている部分があります。たいていの部屋が建設当時のシャンデリアなのに,会議室などに使われていた部屋は,現代の素っ気ない蛍光灯になっていたりするのです。それが残念です。できたら元の姿に復元してもらいたいと思いました。
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