ベンチャーズの「10番街の殺人」って・・・
ベンチャーズのヒットナンバーである「10番街の殺人」。英語でも「Slaughter on Tenth Avenue」という曲ですが,このような景気のいい曲が好きなので,私の歴代のiPodに昔から入っています。
iPod touchを買っていらなくなった古いiPod nanoを譲った友人から,「iPod nanoに入っている「10番街の殺人」という曲は,どういういわれがあってこんな小説めいた名前が付いているのか?」と聞かれました。
話は突然それますが,このブログの私のプロフィール欄には,趣味は「鉄道」と「推理小説」と書いてあるのですが,それには劣るものの,実はもう一つ好きなものがあって,それが「ミュージカル」なのですね。
この「10番街の殺人」という曲はベンチャーズ盤が有名ですが,別にベンチャーズのオリジナル曲というわけではなく,「On Your Toes」という古い(1936年初演だと思います)ブロードウェーミュージカルの中の曲であって,「サウンドオブミュージック」や「南太平洋」や「王様と私」など,名作ミュージカルを作曲したリチャード・ロジャースの曲である事を知っていました。そのミュージカルの中で,ダンスで表現される殺人シーンに流れる曲だと聴いたことがあったのです。
友人にはそのように回答しました。しかし私は以前から,この曲の本当のオリジナルを聞きたいと思っていたのです。ミュージカルの中で,リチャード・ロジャースの曲が,ベンチャーズ盤のようにエレキギターで景気よく演奏されるとは思えず,ジャズの要素が入っている可能性がありますが,当然オーケストラで演奏されるもののはずです。
友人の問い合わせをきっかけにして火が付いて,you tubeで検索してみました。you tubeのコンテンツでは,「10番外の殺人」は大部分がベンチャーズの演奏のものでしたが,「Words and Music」という映画の中の「Slaughter on 10th Avenue」が出てきました。さらに調べてみると,「Words and Music」というのは,リチャード・ロジャースとミュージカルの作詞家,ロレンツ・ハートの伝記映画です。その劇中劇として,「On Your Toes」が演じられ,「Slaughter on 10th Avenue」のダンスシーンが現れるのです。
さて,You tube上の「Words and Music」の中の「Slaughter on 10th Avenue」を見てみると,確かにオーケストラ演奏です。名手ジーン・ケリーとヴェラ・エレンのダンスで見ごたえがありまくりなのですが,曲の方はベンチャーズの「10番街の殺人」で聞き知ったメロディーがあまり出てきません。確かに,ところどころに聞き覚えのあるメロディーが現れるのですが,メインの旋律としてベンチャーズの「10番街の殺人」のメロディーがデーンと出てくるわけではないのです。ちょっとがっかりしました。
アマゾンで調べてみると,輸入盤として「On Your Toes」のCDが販売されています。その中には確かに「Slaughter on 10th Avenue」が入っていて,買おうかと思いましたが,結局止めにしました。
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