イギリス名物「クリームティー」
新橋にも近い東京内幸町の航空会館の1階に,「フルーザハウン」という小さい店があります。ここは,牛乳,クリーム製品のメーカーである中沢乳業のアンテナショップで,自社製品を使ったメニューを提供するイートインの店です。まずカウンターで注文してお金を払い,席について待っていると注文品が運ばれて来ます。
今回の私のお目当てはクリームティーセット。イギリス南西部の名物と言われる喫茶です。クリームティーといっても,クリームが入った紅茶の事ではなく,イギリスでおなじみだといわれるスコーンとジャム,それに特徴的なクローテッドクリーム,そしてもちろん紅茶が付いたセットです。
あるホームページで,クリームティーは「イギリス人が死ぬ迄に食べたい食品のひとつだ」と書いてあったのを読んで興味を持ち,機会があって新橋に行ったついでに寄ったのがこの店です。
まず,スコーンにクローテッドクリームとジャムを塗ろうとしてスコーンをつまみました。そうしたら,スコーンがハラハラと崩れるのです。パラパラという感じではなく,またバラバラというかんじでもなく,本当にハラハラという感じで崩れてしまうのでした。スコーンが持てないので,しかたなく皿の上に置いたままのスコーンに,バターナイフでクリームとジャムを塗って,バターナイフで適当に切ってバターナイフの上に載せて口に運びました。
クローテッドクリームが特徴的なこのセットですが,クローテッドクリームというはバターよりは脂肪分が少なく,ホイップクリームより脂肪分が多い,脂肪分55%のクリームだという事です(イギリスでは国の規定で脂肪分55%以上と決まっているそうです)。甘いクリームかと思ったら,甘さはありませんでした。まあ,その為にジャムと一緒にサーブされるのでしょうね。
クリームティーセットはそれなりに美味しいとは思いますが,死ぬ迄に食べたいという感覚は分かりませんでした。
本場イギリスのクリームティーに関するブログを見ると,かの地ではもっと大量の山盛りのクローテッドクリームがついてきて,熱々のスコーンに塗ってクリームがスコーンに多少しみ込んだところを食べる様です。したがって,手にもってスコーンがハラハラと崩れ落ちる事は無いのではないかと思います。
クローテッドクリームさえあれば,家でスコーンを熱々にして食べられると思い,帰りにスーパーを覗きました。そうしたら正に中沢乳業のクローテッドクリームのカップ入りを売っていました。しかし賞味期限が2日間しかなく,この量を2日間で食べる自信が無く断念しました。
イギリスでは,デボンではクリームの上にジャムを塗るとか,コーンウォールではジャムの上にクリームを載せるとか,紅茶についてもミルクを入れる方がいいとか入れない方がいいとか,地域によって違いもあるようで,結構こだわりの食品であるようです。まあ,そうでもなければ「死ぬ迄に食べたい」という風にはならないでしょうがね。
−−−<追 伸>−−−−−−−−−−−−−−−−−−
その後,各所でクリームテリーをいただきました。各項目をクリックすると,各記事に飛びます。
1.イギリスダートムーアのクリームティー
2.イギリスコッツウォルズのカッスルクーム村マナーハウスのクリームティー
3.ホテルオークラのクリームティー
4.我が家で作ったスコーンのクリームティー
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