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2012/09/12

イギリスへ行ってきました(8)〜ストーンヘンジとカッスルクームへ

 ダートムーアからロンドンに戻った翌日,またツアーでコッツウォルズ地方へ出かけました。前に行ったのは,コッツウォルズ南端にあるスローター村のマナーハウス宿泊ツアーでしたが,今回はコッツウォルズ地方中央部,カッスルクームという村のマナーハウスでアフタヌーンティーをいただこうというツアーです。そこへ行く途中,ストーンヘンジとバースに寄るのですが,実はこのツアーでの私の目的はストーンヘンジなのです。このツアーに参加しようと主張したのは私と上の娘で,上の娘はストーンヘンジと,さらにカッスルクーム村を見たかったようです。
Stonehenge ロンドンを出発したツアーバスは,まずストーンヘンジへ。ソールズベリー平原にぽつんと存在している環状列石です。現在イギリスに住んでいるアングロ・サクソン人がブリテン島に来た時には既に存在していて,その前のケルト人の時代にも存在していて,さらにその前というといったいどんな種族が作ったのか,現在では分からないという代物です。作られた目的も分かっていません。祭司施設だとか天文観測施設だとか,この地のパワースポットを制御する施設だとか,いろいろ説がありますが,実際のところ分かっていません。紀元前3100年から2000年間にわたって,いくつかの時期に分けて建設されたらしく,結局のところその時々でいろいろな目的を持って作られていたのではないかと思います。
 駐車場から入場料を払って地下道を通り,ストーンヘンジの周りを周回する歩道に入ります。以前はストーンヘンジに触れる程近寄れたそうですが,世界遺産に指定されてから近寄る事ができなくなったようです。
 ストーンヘンジは,何も無い平原の上にぽつんと存在するというのが神秘的です。近隣に似たようなサークルが混み合っているというのではなく,バスで近づくと突然ぽつんと見えて来るのです。上のストーンヘンジの写真をクリックすると,動画が現れます。ストーンヘンジから360度周りを写した映像で,ストーンヘンジが何もない平原にポツンと存在している事が分かると思います。
Bath さてストーンヘンジを出発し,次の目的地はバースです。イングランドがローマ帝国に支配されていた時代,ローマ人がここに温泉を発見し,浴場を作った事に端を発する街です。英語の「おふろ」,「bath」は,この街の名前に発祥するという話がありますが,本当はお風呂がこの街にできたのでBathという名前の街になったとの事です。左のバースの写真をクリックすると,動画が出てきます。ストーンヘンジの動画と同じ様に,バースの街角に立って,ぐるっと360度とはいきませんが270度程廻って撮影したものです。
 結構大きな街なのですが,この街全体が世界遺産になっています。しかし,このツアーは私と上の娘の要求で参加したわけですが,目的は何しろストーンヘンジとコッツウォルズのカッスルクーム村訪問なので,いくら世界遺産だと言われても,申し訳ない事に気持ち的にバースはスルーなわけです。ツアーはバースで1時間程自由行動となったのですが,街の見物よりもお腹がすいたという事でレストランに入りました。
Bath_restaurant ここのレストランで,イギリスへ来て以来初めてイギリス名物のフィッシュ・アンド・チップスを食べました。人数分頼むつもりでしたが,スローター村のマナーハウスダートムーアのパブ以外,イギリスへ来て以来あまりおいしい食べ物に出会っていない事もあり,人数4人に対してまずは2つだけ頼みました。私は揚げた魚は小さな切り身を想像していたのですが,予想と違って「わー!」と言う程大きな物でした。チップス(ポテトチップスの事ですが,日本でいう薄いチップスではなく,フレンチフライを大きくした様なポテトフライです)も大量で,結果的にはひとりが半分食べるという事で十分でした。このフィッシュ・アンド・チップスはなかなか美味しい物でありました。その後別の所でも2回くらいフィッシュ・アンド・チップスを食べましたが,どれも美味しかったです。イギリス料理はフィッシュ・アンド・チップスに限ると思いました(笑)。
Castle_combe バースを出て,ツアーはいよいよコッツウォルズ地方中央部にあるカッスルクームへ向かいます。カッスルクームは「Castle Combe」であり,城の谷という意味になります。ここでは「険しい谷」を意味する単語「Combe」を「クーム」と発音し,ダートムアの「Widecmbe村」の「combe」は「コム」と発音するというところが面白いですね。ちなみにCastleは普通「キャッスル」と発音すると思いますが,実はそれはアメリカ英語であり,イギリスでは「カッスル」と発音するそうです。
 さて,娘のリクエストであったカッスルクーム,「絵のような村」と形容される美しく小さな村です。10分くらいで回れる程の小さな村ですが,ライムストーンの街並みが美しい,模型のような街です。
 このカッスルクームという村は,ウチの娘が知っていたくらい有名なところらしいのですが,公共交通機関を使って来る事が難しい場所だという事です。鉄道は近くを走っていないし,バスもきわめて本数が少ないそうで,ツアーでもなければ近づくのが難しい場所だそうです。その割には観光客が多かったのですが,どうも自家用車を使って来るイギリス人みたいです。観光客としては,イギリス人の次に多いのはツアーでやってくる日本人だという事ですが,確かに箱庭のような小さな村は,日本人が好みそうな場所です。
Manor_houseAfternoon_tea この街にあるマナーハウス(荘園領主の館)でアフタヌーンティーをいただきます。フルアフタヌーンティーということで,サンドイッチ,数種類のケーキ,ダートムーアのカフェでいただいたクリームティー(紅茶とスコーンとクローテッドクリームとジャムのセット)が,古風な卓上に所狭しと並べられました。ところがいただく時間は30分程。とてもゆっくり楽しんでいられません。ケーキ屋さんのような紙箱が配られ,食べられなかったものは持ち帰りました。ここら辺がツアーですね。まあ私達は,ストーンヘンジとカッスルクーム村が目的で,アフタヌーンティーはおまけみたいな感覚でしたから,30分でも結構でした。
 さて,イギリスに来てから何回も紅茶を飲みました。中には,ロンドンの安ホテルで飲んだ,コンビニで買って来た安いトワイニング紅茶のティーバックもあったのですが,それを含めてどれも美味しかったのです。ツアー添乗員の方に聞いたら,どうも水に美味しさの秘密がある様です。ミネラル分を多く含む硬水を沸かして入れた紅茶というのが美味しいそうです。日本の軟水ではどうしても紅茶の味が損なわれるとか。イギリスで美味しかった茶葉を買って帰って日本の水で入れても,それほど美味しくないという事になるそうです。
 大急ぎのアフタヌーンティーで今回のツアーは終わり。ツアーバスは一路ロンドンへ向かいます。パラリンピック開催中のため,高速道路が交通規制されており,今回のツアーのような大型バスはロンドン市内迄高速道路を使う事ができないとか。途中で高速を降りて一般道でロンドン市内へ入りました。アフタヌーンティーが大急ぎだったのは,バスが高速を通れない事も一因だった様です。一般道の渋滞もあり,ロンドン帰着は予定より30分程遅れて7時半になりました。
 さて,明日はいよいよ今回の旅行の最終日。ツアー参加も無く,1日中ロンドンに滞在して気ままにあちこち歩くつもりです。まあ,疲れがとれて元気ならば・・・。

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