マドレイン・ラングル「エクトロスとの戦い」を読了
先日,横浜市立中央図書館から借りて来たマドレイン・ラングルの「エクトロスとの戦い」を読了しました。
その舞台は,前半が主人公メグの家とその周り,その後はメトロン・アリストンという天体,最後1/3はメグの弟であるチャールズ・ウォーレスのミトコンドリアの中。物語りはチャールズ・ウォーレスがミトコンドリアの病気にかかり,それが前作「惑星カマゾツ(あかね書房版では五次元世界のぼうけん)」では闇の勢力として登場していたエクトロスの影響であり,そのチャールズ・ウォーレスの病気がこの世界が「無」に帰する事にも通じ・・・・・という風に展開していきます。
メグ達,マリー家を主人公とする4部作の第二巻目ですが,ネットには「五次元世界のぼうけん」以外はつまらないという情報が流れていました。そのつもりで読んでみると,これがなかなか面白い。野外の岩のある野原が舞台となる場面が多く,前作と比べてやや単調な感じはしますが,全体的に言って前作とそれほど遜色ない出来ではないかと思います。
しかし,私達の体の中のミトコンドリアとファランドラが作る小銀河と宇宙の大銀河の同一性,それに伴うチャールズ・ウォーレスの死と宇宙の死の同一性など,小学生にとっては少し難しいのではないかと思うんですがね。まあとにかく,大人にはなかなか面白い本でした。
(上の口絵は,英語版の「エクトロスとの戦い」。私が読んだのは,もちろんサンリオから出版された日本語版です。)
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