日本メーカーのスマホ事業からの撤退が相次ぐ
昨今,日本メーカーのスマートフォンに関して,何かと負のニュースが続いています。7月末にはNECがスマホ製造から撤退すると発表し,8月5日にはパナソニックがNTTドコモに対してスマホ供給をやめると申し入れました。パナソニックはドコモにしかスマホを供給していませんから,事実上スマホ事業から撤退するという事になるのでしょう。
日本メーカーのスマホ事業の失敗は,いわゆるガラケーからスマホへの転換対応が遅かったからというのが一般的に言われている理由です。確かに,ソフトバンクがiPhoneを発売した時期に,魅力的な国産スマホは見当たらなかったというのが実情だったかもしれません。日本メーカーでは,「スマートフォンの普及のスピードは予想以上だった」と,戦略の誤りを説明しています。
しかしながら,私がはじめてスマホ(iPhone)を持ったのは,新しい携帯が欲しいと思ったからではなく,簡単に持ち歩けるネットにつながるパソコンが欲しかったからです。Twitterへの書き込み,出先でのブログの更新,ちょっとした情報の入手のための外出時用パソコンが欲しかったというわけです。当時iPad miniが出ていたら,そんな小さなタブレットを買っていたかもしれません。それが無かったので,いわゆるスマホを手に入れたという次第です。
そんなiPhoneを手に入れてみたら,携帯電話機能がたまたまそれに付属していたのです。そんな感覚でiPhoneを持っていたという事です。実際,しばらくは元のガラケーとiPhoneの両方を持ち歩いていた時期もありました。iPhoneはあくまでもパソコン扱いしていたわけです。
そんな事を考えると,日本メーカーは,どうもスマホを携帯電話の延長としか考えておらず,よりパソコンに近い,あるいはパソコン(Mac)とソフト的にも親和性の高いiPhoneに負けてしまったという事ではないかと,密かに思っている今日この頃です。パソコンと親和性が高いと言っていいのかどうか分かりませんが,スマホのOSにAndroidではなく,はじめからマイクロソフトのWindows Phone OSを採用して,ソフトメーカーやベンチャーのソフト制作者にも働きかけ,徹底的にそれをバックアップしてソフト開発を行っていれば,あるいはiPhoneと戦えたかもしれないとも思いました。
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