オリンピックに反対するネット上の意見と秋田書店の元女性社員提訴
2020年オリンピック開催に対するネット上のコメントで,開催を喜んでいる方もたくさん居るのですが,「五輪招致活動は莫大な都税の浪費」とか,「これはアマスポーツ選手の老後生活対策」とか,「日本政府,東京都が無駄な税金を使ってまで取り組むべきことは,オリンピックではない」とか,「国賊・税金泥棒」などという意見もあります。
このようなご意見はお説ごもっともで,反対のしようもないと思う部分もあるんですが,余りにも真っ当すぎて,「つまらないな〜」とか「なんだかな〜」と思ってしまいまます。このような,正論ぽいけど「なんだかな〜」という事ってあるんですね。
一方,秋田書店の元社員による書店の提訴という話もありました。秋田書店が読者プレゼントの当選者数を水増ししていた問題で消費者庁に告発した女性社員で,会社側はプレゼント商品をこの女性社員が横領していた為の解雇だと言っています。女性社員はプレゼントの発送を担当し,上司に再三,プレゼント数の改ざんを止める様に訴えていたという事です。
真相はどうなのか分かりませんから,あまり云々できません。しかし,このような正論を言う新入社員というのは時々居ます。そんな人に対して,むしろ周りは引いてしまう,上司としては「君は正しいが,それだけでは社会は円滑に動かないんだよ」と言いたい事もあります。この元女性社員にも,そんな臭いを感じてしまうのです。
何だかオリンピック関連のコメントをする人達と,元女子社員が,同じ範疇に入る人の様に見えてしまったという話でした。
しかしこの「会社で正論が通り難い」というのは,日本の会社員が会社に従属しているという所から来ているのではないかと思います。欧米の様に,社員とはいえ,会社ではなくむしろプロジェクトに従属し,そのプロジェクトが終わったら,その経験や専門性を活かせる他の会社のプロジェクトに移るというような労働社会であるならば,おそらく正論が正論として通る社会になるような気がします。まあビジネスとして,どちらの方がいいのかは一概に言えないかもしれませんがね。
ところで,オリンピックの費用に対し,震災の原発対応に金を使うべきだろうというネットの書き込みもあるんですが,私は,オリンピック開催とその招致活動で安倍首相が原発や漏水対策について言及した為に,むしろ対策が進展するのではないかと思っています。前回の東京オリンピック開催時の,ほとんど不可能と思えた街づくりが驚異的に進展した様子を聞くにつけ,それもあるだろうと思いますね。まあ,そんな事がなければ,なかなか進展しないというのも「なんだかな〜」という気がしますが・・・・・。
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