国内情勢がそんなに悪いのだろうか?~韓国の日本バッシングをめぐって
最近,サンフランシスコ出張の時に知り合ったアメリカ人から,「韓国の情報をネットで拾ってみると,日本バッシングが激しくなっているし,かなりクレージーだと思われるような反発をしているようだが,韓国の国内情勢はそんなに悪いのだろうか?」というメールが届きました。何度かメールのやり取りをして真意を確認しました。このアメリカ人は,自身はアイルランド系という事ですが,ドイツ系アメリカ企業の投資部門に勤めており,どうも韓国への投資に携わっているらしい。そこで,韓国の日本バッシングの度合いを,韓国国内の安定などのバロメータと考えているらしいのです。
私は特に韓国事情に詳しいわけでもなく,なんともいえませんでしたが,確かに韓国国内の不満を逸らすために日本バッシングを使っているというのは日本では常識だし,最近のバッシングの様子を見ると,私自身も「韓国国内がうまくいっていないのではないか」と思えるのは確かだし,国際的にもそんな見方をされているんだと思いました。まあ,国際情勢に敏感にならざるを得ない職業についている彼ららしい考え方です。
そのアメリカ人によると,「韓国への投資に係わっている者は,韓国の日本バッシングを韓国国内情勢の反映と考え,国内情勢悪化と結びつけて考えるのは常識だし,日本バッシングの度合いを韓国への投資判断に使うのは常識だ」というのですが,考える事は皆一緒なんだなと思いました。
さらに,韓国政府による,自国内の世論の把握が,ネットで飛び交っている書き込みの分析に過度に頼っていないだろうかとも思います。以前このブログに,「中国では世論調査なども十分行われておらず,ネットの分析で世論を把握したような気になっているのではないか? ネット上の意見と本当の世論は乖離しているので,それは危険な事ではないか。」という事を書きましたが,韓国もネットが発達している国だし,同じような事になっていないのか,危惧を感じます。
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