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2013/11/09

赤城山のケーブルカー跡

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 昨日書いた赤城山への日帰り旅行,実は赤城神社参拝とは別の目的地がありました。
 赤城山には,山麓の桐生市利平茶屋と赤城山頂の鳥居峠を結ぶケーブルカーがありました。1957年開業,1967年休業,翌年廃止で,ケーブルカーが走ったのは10年間という短命でした。
 開業当時は,東武鉄道の浅草から現在の赤城駅(当時は大間々という駅だった)を経て,さらにそこから上毛電鉄に乗り入れて中央前橋駅まで,赤城山観光のための急行「じょうもう」号が運転されていました。JRの前橋,上毛電鉄の中央前橋からケーブルカーの山麓駅である利平茶屋まではバスで連絡されていて,東京からの観光ルートが作られていたという事です。東武鉄道の新桐生駅からも利平茶屋へのバス路線があったそうです。
 しかし,前橋から赤城山に至る県道4号線が整備されたら,前橋駅までJRを利用し,そこから4号線経由のバスを利用した方が東京からの到達時間が早く便利であった事から,赤城山登山はそちらのルートが本命となり,ケーブルカーは廃止となってしまったのです。
 そのケーブルカーの遺構が残っているという事で,それを見学に行く事も今回の赤城山観光の目的でした。鳥居峠の赤城山頂にケーブルカーの山頂駅が残っていて,赤城神社参拝の前にそこに行きました(上の写真。どちらかの写真をクリックすると,右の写真から左の写真に至る,短い動画が出てきます)。
 かつての赤城山頂駅はバーベキューなどが食べられるレストランとなっていました。ここで前の記事に出てきた白樺牧場のミルクを使ったソフトクリームとケーブルカー路線の途中に湧き出ている御神水という天然水を使ったコーヒーを頂きました。とても濃厚なソフトクリームとおいしいコーヒーでした。店内では石油ストーブが燃えており(車の社外温度計によると,当時の外気温は8℃),そのストーブにあたりながらおいしいソフトクリームを頂きました。
Segafredo このレストランには,東京渋谷,新宿,二子玉川などでおなじみの「セガフレード・ザネッティ」の楕円形の看板が目立たない様に出ており,コーヒーカップもそのロゴ入りの四角い物でした。イタリアボローニャに本部があるこの有名な世界的カフェチェーンの赤城山頂店という事なんでしょうか? このレストランのコーヒーが美味かったと書いたブログがありますが(私も美味いと思う),ザネッティのコーヒー豆を赤城御神水でいれるという取り合わせが,ちょっとシュールです。
 このレストランの中には,ケーブルカー営業当時の写真や切符などの資料が展示され,とても興味深い所でした。当時は山麓の利平茶屋と赤城山頂間1km余りを6分で結んでいたそうです。ケーブルカーというと,たいてい直線で結んでいるというのがほとんどだと思うのですが,このケーブルカーは,谷間に作られたため,谷に沿ってゆるいS字型の線形だった様です。つくずく,営業中に来たかったと思いました。
 上の写真が,レストラン裏から見たケーブルカーの線路跡とホーム跡です。この山頂駅からは,晴れていればスカイツリーも見えるそうです。赤城山は筑波山などと同じ様に,関東平野から山岳部に入る,その最も前面にそそり立つ高山である為,東京方面の見晴らしが利くのですね。反対側の山頂駅の広場からは,丸沼が下の方に見えています。赤城山は火山ですから,火口湖である丸沼よりも回りの丘が高くなっており,麓の町から丸沼に至るには,いったん丘(といっても,最高峰である黒檜山(くろびさん)は1828mの高山)に登り火口へ降りるという事になります。ケーブル山頂駅のある鳥居峠も,そんな火山のカルデラ周囲の丘の一つです。

Akagi_cable3Akagi_cable4 左の写真は,山頂レストラン(兼セガフレード・ザネッティ赤城山頂店?)の全景とレストラン前の広大な広場。全景写真の左側に,上の写真のホームがありました。

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