友人のガンがなおってしまった
一昨日,著名なミュージシャンでプロデューサーのつんくさんが早期の咽頭ガンにかかり,既に治療を始めている事を明らかにしました。
喉の違和感は7〜8年前からあったとの事です。ガンというのは,できた部位によって自覚症状,発見のされやすさ,病状の進行速度が様々です。咽頭ガンがどうなのかは知りませんが,大腸ガンなどは自覚症状はなくても健康診断などで発見されやすく,進行も緩慢だといわれ,膵臓ガンは発見されにくく,発見されたときはかなり進行しており,その意味で明らかになってからの進行が早い様に感じるという程度の知識はありました。
友人の一人が,2年くらいに前に人間ドックを受診し,それによって大腸ガンが発見され,しかも肝臓に転移した状態だった事があります。大腸のガンはすぐ切除しましたが,肝臓の方は数が多く,大きさも最大の物で7cmくらいあったとのことで,切除は無理という話でした。ところが2年間化学療法で治療したら,肝臓に転移したガンがみるみる消えていき,1cm大の物が1個残るだけとなり,つい最近それを切除して,何と完治してしまいました。(実は3月5日にアップした病院食の雛祭りメニューの話は,その友人の所に見舞いにいった時に拾った話です。)
病院の医師に,あの状態から通常の化学療法を施して,手術で切除できる段階に至ったのは,おそらく世界的に見ても数%程度の事例で,論文物だといわれたとの事で,手術前にも,2年間の通院で顔見知りになった看護師さんや医師から,廊下ですれ違う度に「おめでとう」といわれたとか。
そんな友人の話によると,ガンというのは「むしろ気の病」で,「公式に会社を休める」とか,「積んどく状態だった本を思いっきり読める」「明日はどの本を読もうか」とか,「療養中の時間を利用してあそこにも行こう,ここにも行こう,心置きなく海外にも行ける」「明日はどこへ行こうか」など,「毎日ワクワクして過ごしていたら,直ってしまった」という事らしいのですね。
昨日もこの友人と話をしました。つんくさんは「まさか自分がと驚いたのは事実ですが,『病は気から』と申します。これも人生における何かのヒントだと思い,ポジティブに進んで行くと決心したところです。」というコメントを出しましたが,友人は「自分としては少し違うかなと思う」と言っていました。「ポジティブに進んで行くと決心した」という事で,一生懸命ポジティブに進んでいこうと思っている様に感じるが,一生懸命になる必要はなく,「日々ワクワクして過ごせれば,それでよい」という事だそうです。
世の中にはガンの本というのが溢れているが,家族など周りの人が読むのはいいとして,患者本人がそんな本を一生懸命読みあさるような心がけでは,もうそれだけで「ガンはなおらない」とも言っていました。まして,野菜だけを大量に食べろとか,一日に水を数リットルを飲めとか,そんな偏った事をやったら体調を崩し体力や免疫力を弱めるだけで,バランスの良い食事を周囲が心がけるだけで十分だとも言っていました。また,ガンにいい酵素だの,ガンにいい針治療だの,ガンにいいサルノコシカケだの,世間でいろいろ言われている民間療法的な事も,「患者本人がそんな事を追い求めるようでは,ガンはなおらない」そうです。ただでさえ家族や周囲がいろいろな民間療法を薦めてくれるので,「周囲の手前」ちょこっとそれを試みるという程度の心構えでいるのがよい」という事です。
つまり,ガンにかかって療養している状況を「心から楽しんでいる」事で「ガンがなおる」という事です。おそらく,がんにかかってそんな気持ちでいる事のできる人が,世界中で数%しかいないという事なんだと思います。
こんな風に,癌から論文物の回復を果たした友人は,最近「ガン評論家か?」と思う様な言動が増えて,ちょっとどうかと思う時もあるのですが,まあ「重度のガン患者」から「直ってしまったがん患者」になったのも確かなので,率直に言う事は聞いておこうと,知人達と話している今日この頃です。
| 固定リンク
コメント