病院で栄養指導を受けました
さて昨日,2泊3日で病院に入院して,大腸ポリープを大腸内視鏡で切除したという話をしましたが,無事ポリープを切除した後,さらに2週間の食事制限を行う必要があります。そこで,病院の栄養指導室という所に連れて行かれ,栄養士から術後の食事の指導を受けました。
大腸に傷を作ったのだから,食物繊維でその傷口をこすらないような食事ということで,生野菜や生の果物は禁止。野菜は煮物やおひたしでとる事,果物も缶詰の桃やみかん,コンポートのような煮物,繊維質を取り除いたジュース(ジューサーならいいがミキサーで作ったものはダメ)でとる事,油もダメ,サツマイモや豆類はガスを発生させて腸の内圧を上げてキズ口に悪影響を及ぼすのでダメ,などなどの制限があり,まあ術後の病院での食事に準じたものにすれば安心ということのようです。
ついでに,その後の日常の食事についてのアドバイスもありました。今の食事はなにしろ油分が多いので,注意する事という事でした。何しろ私は,中性脂肪やコレステロールなど,脂質関係の数値が年々上がってきているのです。
病院での食事で,ご飯の量が日常ウチで食べている量より多目なので,その事を聞きました。すると・・・,身長と体重から1日に必要なカロリーが割り出され,まずオカズの油分や塩分や糖分を考慮して,オカズとして食べる量が決まり,それでとれるカロリーを1日に必要なカロリーから差し引くと,ご飯でとるべきカロリーが決まり,それでご飯の量が決まるということなんですね。そうすると,結構な量(といっても,大きめの茶碗一膳)のご飯を食べなければならないという事になるそうです。
特に脂質には注意が必要らしい。魚の脂は肉の脂よりも体にいいとか,豚の脂の方が牛の脂より体にいいとかいう話がありますが,それは魚や豚の脂にリノール酸,リノレン酸,アラキドン酸やビタミンが多く含まれるなど,栄養素的に優れているという面での事で,脂質には変わりはなく,体にいいものと同時に体に悪いものも食べる事になるので,たくさん食べていいというものではないようです。魚の脂質というのもバカにできないらしく,サンマの半身の方が牛ヒレ肉の普通の一切れより脂質が相当多い。胡麻も脂質が多く,役に立つ成分を含んでいるが,たくさん食べていいものでもないとの事です。体にいいといわれる魚や胡麻をたくさん食べているのに病気になったと言って病院に来る人がたくさんいるとの事でした。食品のいい面ではなく,悪い面を考えてその食品を食べる量を決め,いい成分を食べられなかった分を別の方法で補うことを考えるというのがいい様です。
私が育った時代には,ご飯やパンよりもオカズで多様な栄養を取らなければならないという事がいわれた時代でした。一般的には今でもそんな意識なのではないかと思いますが,現在では,オカズの油分,塩分,糖分を控えるという時代であり,その制限を考えてオカズの量を選ぶと,カロリー的に言ってご飯の量が多目になるという事の様です。これは実に論理的で,私もそれに従うのにやぶさかではありません。
栄養士の方によると「そんな食事を心がけないと,病院が繁盛する事になりますよ。癌やポリープの予防にも役立つ食事です。」との事でした。
| 固定リンク
コメント