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2014/07/14

JR南武線の川崎河岸貨物駅

Kawasakikashi4Kawara1Kawara2Kawara3_2 以前,河童沼の記事にも出てきた,横浜市三千分の一地形図。相変わらずそれを見ていたら,「矢向」の地図の右下端に,今はなき川崎河岸駅が載っているのに気づきました。
 川崎河岸駅は,南武線矢向駅から分岐する貨物線の終点の貨物駅です。1927年に南武鉄道が開通した当初から存在していて,現在の川崎駅が旅客専用ターミナル,川崎河岸駅が貨物専用ターミナルという意図があったようです。当時この貨物ターミナルに隣接して東京製綱川崎工場があり,そこへの専用線も分岐していた様ですね。この東京製鐵の工場は,今では市営河原町団地になっています。
 さてこのターミナルから多摩川に向かって,一番北側(地図で一番上側)の線路がのびているのがわかります。そして多摩川に張り出した,というより掘り割りの様に川岸を二本切り込んだ,その中央の部分に線路が敷かれていたのです。地図は線路が川に達したところで終わっているので,この掘り割りの全体像がわかりません。一番上の写真が昭和30年頃の航空写真(国土地理院のサイトより。クリックすると拡大します)ですが,川崎河岸貨物駅とW字型の特徴ある川岸の切り込みがわかります(ちなみに,川崎河岸駅の上方に東京製鐵の広大な工場が見えています)。ここには南武線沿線の多摩川上流から運んできた砂利を鉄道から船に積み替える施設があって,船で東京方面にコンクリート用の砂利を運搬していた様です。
 さてこの場所が今どうなっているのだろういう事なんですが,なにしろ昨日の記事に書いた様にここのところ蒸し暑いもんで,本来ここへ出かけなければならないところを,Google StreetViewの映像でお茶を濁す私なのでしたwww。
 二番目の写真が川崎河岸ターミナルの場所です(StreetViewですよ)。この写真の右側が河原町団地,そしてこの写真ではよくわかりませんが,道を挟んで写真の左側が公園になっています。それがターミナル跡地です。写真に写っている道は「さいわい緑道」という名の遊歩道ですが,廃線跡の一部がその緑道になっているのです。そしてまさにこの道路上にあった線路が,反対側の多摩川の方にのびていた訳です。
 ここから180度反対を向いて写真を撮ると,三番目の写真の様になっています。写真では背の高い垣根があってよくわからないのですが,マンションがデーンとそびえていて,昔の面影はありません。四番目の現在の航空写真(クリックすると拡大します)で見ても,細長い扇形に広がったターミナル跡地の公園はわかりますが,その先はマンションにぶつかっています。また多摩川の堤防にも,特徴あるW型の砂利の積み出し施設の跡は全くなくなっているのがわかります。おそらく埋め立ててしまったのですね。
 実は以前,南武線矢向駅から川崎河岸駅に向かって,廃線跡をたどった事があります。現在では矢向駅付近にマンションができたりして,昔の様に完全にはたどれないみたいですね。
 さてこの貨物線から,川崎市場までの専用線というのも分岐していました。それについては,また次回。

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