終戦記念日でしたね
8月15日,終戦記念日。NewsPicksのようなネット上のニュースキュレーションサイトでも,「どうして戦争は悪なのか」などという記事が書かれ,それに対して多くの方々がコメントしています。
わたしは,戦争というのを「善・悪」でとらえるべきものではないと思っています。しかし大括りにいえばそれは「悪」であるので,避けるべきもの,避ける様に努力すべきものだと思います。
誤解を恐れずに言えば,むしろ戦争は交通事故の様なもの・・・大括りに言えば「悪」で(だから交通事故を起こしたら裁かれる),避けるべきものだが時として避けられない事もある,しかし飲酒をしてからの運転や脱法ハーブなどを飲んでからの運転など,交通事故につながると思っていてもやってしまう,むしろ故意に近い場合もある。戦争と交通事故が違うのは,もちろん犠牲者の数もありますが,飲酒運転のような故意に近い戦争は多く,そうでない戦争は少ないという事でしょう。
戦争は大括りに言うと「悪」ですが,単に「悪」だとだけ考えるのは,思考停止につながると思っています。フランス革命やロシア革命などの革命にも戦争はつきもので,戦争したために前へ進めたという場合もあります。それでも犠牲者を伴い多くの人々の不幸を伴う「悪」なのですが,時代を前へ進める為に必要だったという事です。ただ,成功だったのか失敗だったのかは,「歴史が証明する」というたぐいのものでしょう。フランス革命は成功だったと言えるのではないかと思いますが,ロシア革命は,今にして思うと人類の大きな実験だったというものでしょう。明治維新も革命ですが,江戸の町を火の海にせずに,市民の犠牲者が非常に少なかったケースとして,特筆すべき革命ですね。
いい戦争というのはないのですが,結果としてそれで時代が先へ進んだという場合はあります。第二次世界大戦というものそのたぐいの物ではないかと思います。今起ころうとしている戦争に「戦争反対」と叫ぶ事は重要ですが,単に「戦争反対」と叫んでいる場合ではありません。過去の「戦争」は,検証・研究の対象です。いい戦争というのは無いとしても,その戦争の結果,多くの人々が仕合せになったという事はあります。戦争を単に忌むべき物として感情的,感覚的に扱うのは,間違っています。
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