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2014/09/19

南武線津田山の第一セメント専用線

Tsuda1Tsuda12Tsuda2Tsuda3Tsuda4Tsuda5Tsuda7Tsuda8 JR南武線で,溝の口から一つ立川寄りの駅が津田山駅です。
 この駅には,2本の貨物専用線が存在していました。一つは日本ヒューム管専用線,もう一つは第一セメント専用線です。
 日本ヒューム管は,南武線のすぐ南側に工場があり,南武線本線に沿って専用線が伸びていた様です。そもそも津田山駅は,最初は一般乗客の為の駅でもなく,日本ヒューム管の従業員用に儲けられた停留所で,その後日本ヒューム管前という一般の駅になりました。JRにしては珍しい固有名詞駅名だと思うのですが,南武線は国鉄に買収される前は南武鉄道という私鉄でしたから,こんな名前がついたのでしょう。一般の駅になってから一年後に国鉄に買収され,津田山という駅名に変更されています。しかしこの津田山という名前も,現在の津田山駅北側の丘を宅地開発した玉川電気鉄道社長の名前,津田興二に由来しています。玉川電気鉄道は渋谷−溝の口間を営業していた玉電,現在の東急田園都市線の前身です。東京横浜電鉄に買収され,東急玉川線になり,現在は東急田園都市線という訳ですね。単車や重連の小さな路面電車だったのが,現在では10連の電車が走り,日本屈指の混雑度を記録しています。
 日本ヒューム管という会社は,日本ヒュームという社名で現存していますが,津田山の川崎工場は移転し,その跡地は現在では,下作延小学校,イオンのスーパーマーケット,スノーバという人工スキー場,川崎市子ども夢パークになっています。
 もう一本の貨物専用線は第一セメント専用線です。セメント会社が南武線南西側の崖からセメントに混ぜるための粘土を採掘して南武線で浜川崎の工場まで輸送していた様です。
 その線路は南武線から分岐し,日本ヒューム管工場の西側を通って南西の崖の方に伸びていました。
 とりあえず昔の地図を示します。左側の南武線本線から左側に分岐しているのが専用線です。
 現地へ行って,この貨物専用線の現在を探訪してみましょう。
 3番目の写真が最寄り駅,JR南武線津田山駅です。浜川崎支線を除けば,南武線で一番乗降客が少ない駅らしいですね。それでも彼岸には,駅の南西に広がる川崎市立緑が丘霊園への参拝客でにぎわうとか。
 この駅前の踏切から立川方を向いて撮ったのが4番目の写真です。直近のMaxValueというイオンのスーパー,その向うにスノーバ人工スキー場,見えませんが川崎市子ども夢パークが並んでいます。写真はありませんが,反対の川崎方を見ると,下作延小学校があります。これらが日本ヒューム管工場だった部分ですね。
 南武線線路を離れて,これら旧ヒューム管工場の南側を回っていき,夢パークをすぎてしばらく行くと,左へ入る霊園に通じる道があります。何の変哲も無い5番目の写真の道路が,専用線跡らしいのです。
 この道を進んで行くと,そのまま霊園に入ってしまいます。6番目の写真はもう霊園の中に入っていますが,この道の右端辺りに線路があった様です。
 そして7番目の写真の道路左側の墓地区画の中央あたりが貨物専用線の終点だったらしいですね。はじめの地図や航空写真を見ると,専用線は終点辺りで分岐があったようで,その北側の長い方の線路の終端です。
 この辺り,なにしろ霊園として造成されていますから,線路の遺構は全くありません。線路とは関係なく区画が造成されています。5番目の写真の道路の突き当たり,霊園に入る手前に少し急な短い坂道があり,線路跡としてはちょっと変な地形です。多分霊園はそれなりに土を盛っているのではないかと思います。そうだとすると,線路跡は土の下というわけですね。
 7番目の写真の辺りから見回すと,前方は崖になっていて,ゆるく崖で囲まれた地形である事が分かります。ここら辺で粘土を掘っていたんでしょうね。
 さて津田山駅の方に戻ってきて,線路際の路地から分岐点付近のカーブを望んでいるのが8番目の写真です。ここの痕跡も全くない様ですね。写真の左側は,MaxValueの建物です。
 現在は霊園となっているこの専用線ですが,この霊園には親戚の方が眠っており,小学生の頃一度だけおまいりに来た事があります。そんなわけで,ちょっと因縁を感じる専用線でしたwww。

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