今邑彩の「時鐘館の殺人」
最近,「金雀枝荘の殺人」を紹介した今邑彩の短編集,「時鐘館の殺人」を読みました。6編の短編から成る短編集です。
どれもミステリー的な興味で読ませる短編ですが,ホラー風,心理サスペンス,どんでん返し,SF風,そして本格推理小説と,各編の味付けが異なります。
どれも一筋縄でない,ちょっとしたひねりの聞いた作品で,最後を飾る中編と呼んでもいいくらいの本格推理小説,「時鐘館の殺人」も,最後にひねりが利いています。
推理小説専門誌から犯人当て推理小説の執筆を依頼された新人作家「今邑彩」氏。350枚館ものならばストックがあると言ったら,100枚にしてくださいと編集者に言われ,そこで一計を案じる。100枚の読者への挑戦推理小説が雑誌に載り,そうしたら解決篇の解決が間違っているという投書が来て,そのつじつまををつける為に再度短編を書く事になり・・・・・という作品です。
バラエティーに富む作品集で,楽しめました。
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