今回の選挙の大義
自民圧勝で終了した今回の衆院選ですが(たた,自民は改選議席より減り,民主は改選議席より増加したなかで,自民圧勝と言っていいのかはわからない),終了してもなお今回選挙を行なう必要があったのかと街頭インタビューで言っている人がいます。
一方,政治記者を含む政治通の方々は,安倍首相が消費税増税延期を決めた為に今回の選挙を行なわざるを得なかったと言っている人が多いです。今回選挙を行なわなければ,自民党の中が増税延期賛成派と反対派にわかれて,大混乱に陥るところだったと言うのです。
以前,竹中平蔵氏が「消費増税を覆す=増税の先送りを行うために,「増税延期のための特別のポリティカル・キャピタルを与えてほしい」と国民に訴える事=消費税増税の延期を掲げて解散・総選挙を行なう事が必要だった」と言っていた事がありました。
これに対して私はこのブログに,「はたして消費税増税が総選挙を行わなければならない程ポリティカル・キャピタルを使用するものなのか,ちょっと疑問に思います。」と書いた事があります。消費増税延期は国民の多くが賛成し,学者はともかく政治家でもおいそれと反対できないし,法律を作って合意をとり国会を通すという事も,いまのままでできるのではないかと思えたのです。
しかし政治通の方々によると,やはりポリティカルキャピタルが不足していて,自民党内部の分裂は避けられなかっただろうというわけです。
それを防ぐ為の選挙。自民党内の分裂は,国会での懸案審議などにも影響し,国民生活にも悪影響を与える可能性があるわけですが,もっと直接的な事にしか考えが及ばない我々国民は,「選挙を行なう大義が無い」などと言っていたわけですね。政局を安定させるための選挙だったわけです。
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