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2014/12/05

はやみねかおるの「少年名探偵 虹北恭助」シリーズ

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 前回,夢水清志郎シリーズを紹介したはやみねかおるですが,今回は違うシリーズ,少年探偵 虹北恭助(こうほく きょうすけ)シリーズを紹介します。
 このシリーズは全部で5巻。すべて講談社ノベルスから出版されています。
この5巻の最初の短編集,「少年名探偵 虹北恭助の冒険」では小学生5年生だった恭助少年も,「少年名探偵 虹北恭助の新冒険」「同新・新冒険」では中学生になり,「少年名探偵 虹北恭助のハイスクール・アドベンチャー」では高校生になっています。作品はこの後「少年名探偵 虹北恭助の冒険 フランス陽炎村事件」がありますが,「ハイスクール・アドベンチャー」の前の高校生時代の話であり,物語としては「ハイスクール・アドベンチャー」で完結しています。
 恭助は古本屋「虹北堂」の跡取りで,早くに両親を亡くし,お爺さんと共に古本屋に住んでいます。といっても,お爺さんは古本の仕入れで日本中を飛び回っているので,ほとんど独りで暮らしています。まあ高校生時代には,フランスで知り合った日系のフランス貴族,ミリリットル真衛門と住んでいた事がありますが。それに古本屋がある虹北商店街の風変わりな人々や,喧嘩しながらもほのかにお互いに恋心を燃やすケーキ屋の娘,幼なじみの野村響子等がいて,それ程寂しくないようです。
 それぞれ身近な謎から犯罪まで様々な謎が登場し,作品は夢水シリーズと同じくしっかり本格推理小説しています。中でもハイスクール・アドベンチャーの中の「人消し村の人消し城」は,なかなか面白い作品でした。

<以下チョットねたばれあり>
 城にやってきた人々が次々に消えていく謎,消えていない人から見れば,拉致され危険な目に遭っていると思われる消えていく人達は,実は安全に守るために消えたのであり,消えない人達の方が危険であるという逆転の構造,したがって人を消していた側はいい人達で,消えていない人達の中に悪い人がいたという逆転の構造,それがおもしろい所です。
<ねたばれ終わり>

 今回の作品は夢水清志郎シリーズのように,全ての漢字にルビもふっているワケではないし,同じ講談社でも青い鳥文庫ではなく講談社ノベルスからの出版だし,子ども向けというわけではないのかもしれませんが,作品はジュブナイル系です。しかし前述の様にしっかり本格推理小説していて,結構気に入っています。

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