ギリシアの深慮遠謀?
先の選挙で勝利したギリシア新政権のバルファキス財務相は,同国を訪れているEUと国際IMFの調査団に協力しない方針を明らかにし,国際支援プログラムの延長を要請しないと言明したという報道がありました。
まあそれを公約として掲げて選挙に勝利したよう名物ですから,選挙から間がない現在,それを言わざるを得ないというところがあります。
本気で国際支援プログラムの延長を要請しない場合,ギリシアにどんな選択肢があるのか?
どうもギリシアはロシアに頼ろうとしている節があります。そもそもギリシアとロシアは,伝統的に近い関係にあります。ロシア製武器の購入も多いし,ロシアの石油パイプライン,天然ガスパイプラインがギリシア国内を通り,ロシアにとってもギリシアは重要な国になっています。宗教的にも,ギリシア正教とロシア正教は近い関係にあります。
まあ現在のところ,経済的に苦しいロシアにギリシアを支援する余力があるのかなど問題もありますが,たとえばギリシアの港をロシア海軍が基地にするなど,ロシアもギリシアを勢力圏に納めるのにやぶさかではない理由もあります。
しかしこれはギリシアがEUを離脱しなければできない話。そしてEU諸国にとってギリシアがEUを離脱してロシアの勢力下に入るのはなんとしても避けたい話です。
ということは,ギリシアはEUに対してこのことを脅しの材料にして,さらなる支援を引き出すことも可能なような気がしてきます。
これからギリシアはロシアに擦り寄っていくポーズを見せることでしょう。EUは手の内を見透かされているようなものです。
以前も言った様に,やっぱりギリシアは一筋縄ではいかない賢人の国ですwww。
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