イギリスのグレートウエスタン鉄道で,日立製の鉄道車両採用か?~日立が優先交渉権獲得
最近,ヨーロッパ向けの鉄道事業に力を入れ,着々と実績を作っている日立製作所が,英国スコットランドのアバディーンに本拠地を置く公共交通運営会社ファーストグループから,高速鉄道車両173両(29編成)を納入する優先交渉権を獲得したと発表しました。
今回日立が優先交渉権を得たのは,ロンドン・パディントン駅からペンザンス駅までを結ぶグレートウエスタン鉄道の路線に投入される高速車両だそうです。
この路線,以前このブログで紹介したように,ロンドンからダートムーアに行くのに使った鉄道です。
現在はHST(High Speed Train)という,ディーゼル発電機を積んだディーゼル機関車による客車列車やディーゼルカーが走っています。少なくとも2012年と2013年,私が乗った時にはそうでした。電気以外の動力で動く列車で世界最高速度記録を持っていたと思います。電気以外の動力といっても,機関車の中にディーゼル発電機を持っており,それで発電した電気でモーターを動かして走る電気式ディーゼル機関車方式で,結局のところ動く仕組みは電気機関車ですね。
報道では2018年以降の新車両運行を目指すとされていますが,400km以上あるこの路線の大部分が電化されておらず,本当に3年後に電車が運行できるのかどうか疑問です。現在でもHSTによる高速運転の実績はあるし,しかも相当重い機関車の引く客車列車での高速運転なので,線路を含めた路盤には問題ないんでしょうから,電化工事は3年くらいで出来るのかもしれません。
イギリス人にとって,ロンドンのセントパンクラス駅からバリやブリュッセルに向けて走っているユーロスターが,フランス製のTGVだというのが我慢できないらしく,これも早く日立製に置き換わることを願っていると,知り合いのイギリス人からメールをもらいました。しかし,イギリス側の次期ユーロスターは,入札の結果,ドイツシーメンス製に決まっているらしいですね。
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