安保法制に対する私なりの小さなまとめ
安保法制について,次第に反対が大きなうねりになってきています。
私は,いろいろ迷走した後,今は次の様に考えています。
・ 集団的自衛権は国際法上の権利であり,これは明確に保持している事を宣言する。
・ 現憲法解釈はもう解釈し尽くされて限界にきていて,現在の政府がやろうとしている事には憲法改正が必要。
以上の前提の上で,私が知りたいのは次の事です。
・ 湾岸戦争の様な,アメリカがはじめたの戦争に,自衛隊は出て行くのか?
・ 日本に危険が迫らなければ,戦争に参加しないという,他人の戦争への参加を防止する仕組みができているか?
いくら安倍首相がそんな事はしないと言ってもダメです。次の首相がどのような挙に出るのか分からない。しっかり仕組みとして作っていなければなりません。
・ アメリカと一緒に戦争する必要性が,明確に説明されていない。
いわゆるアメリカの核の傘,アメリカ軍が駐留し,日本に手を出すとアメリカ軍が対応するという脅威,これが外国に対する抑止力の大部分になっているのは分かりますが,それとアメリカの戦争に戦争に参加せざるを得ない情況との関係が,国際情勢やアメリカの将来の方針などを分析した結果として,明確に国民に説明されなければなりません。これは,アメリカの顔もあるので,なかなか十分にはしにくいかもしれませんが,今回の安保法制が「アメリカと一緒に,アメリカの戦争に参加するようになる」という部分が大きい法制ですから,この説明が納得できるかどうかという事が,国民の理解の肝になります。
戦争を体験された方の語る悲惨な戦争の様子は,貴重な情報です。誰もが戦争を起こしたくないと思う。誰もが我が子を戦場に送りたくないと思う。
ところが現在の問題は,今のままの憲法を掲げ,戦争を放棄し,他国の戦争に金銭面以外では協力せず,アメリカの傘の中に入っていて,これからも永劫に日本が戦争に巻き込まれないでいられるのか,それとも集団的自衛権をいつでも行使できる様にしておくの方がが平和を保つことにつながるのか,どっちなんだということです。もちろん,そんな二律背反という話ではなく,その間に様々な方法があるのです。過去の戦争の悲惨さを味あわないためには,また子供を戦場に送らないためには,どっちの方策を取ればいいのか?ということです。
今はそのどちらの陣営も,明確に答えてはいません。
テレビの街頭インタビューを見ると,国民の理解は深まっていないとも思われ,しかしそれはむしろ「国民の側の怠慢」だと思っていたのですが,最近大学生数人と会った時,たまたまこの話になって,彼らがかなり安保法制の問題を理解しており,その上での反対だったり,迷いだったりする(明確に賛成する者はいなかったが)。テレビも,何も考えていない,マスコミの意見そのままのオジサン,オバサンでなく,こんな若者をインタビューにたくさん出して欲しいと思います。
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