アップルはインド市場重視へ
アップルは,最近のiPhoneの中国での売上げ増鈍化を考慮して,インドでの販売を強化するという報道がありました。
記事によると,インドではスマホの70%程度が150ドル未満の価格帯で,iPhoneに比べて非常に安い価格帯のスマホが売れていて,アップルのシェアは2%に満たないくらいだという事です。
日本では売れているiPhone。インドには,日本人と同じくらいの年収を得ている人(インドではかなりの富裕層)が,現在でも日本の全人口と同じくらい居ると聞いた事があり,それらの人にiPhoneが売れる可能性が潜在的にあります。それを考えると,今現在のiPhoneのシェアが2%未満というのがちょっと意外です。
その低いシェアが,販売店数などアップルのインド市場への力の入れ方が弱かった事によるものなのか,その他の要因があるのか?
仕事上インド人とも付き合いがありますが,「機能が同じなら安い方がいいじゃないか」という,ステータスやブランド等にはこだわらない合理性がインド人には確かにあり,それがiPhone不振を生んでいるのかもしれません。それなら,ちょっとインドでのアップルの商売はしんどいかもしれないですね。
そもそもインドでは,何のかんのいっても現在でもカーストが存在し,カーストが上の人はそれがステータスであり,持ち物等で「自分は上」である事を証明したり常時他人に示したりする必要がありません(名前でカーストがわかる)。また,「機能が同じなら安い方がいいじゃないか」という意識の裏返しとして,「日本製品は品質がいいから,高くても欲しいじゃないか」という意識につながり,日本製品に対して崇拝ともいえる信頼がある様です。まあ,学校教育でも教えられている歴史認識から,親日的な国民が多い事もベースにはあるのでしょうね。
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