ソロス氏の言うように,中国経済は破綻するのか
アメリカの著名な投資家,ジョージ・ソロス氏が2016年に入ってから「中国経済のハードランディングは不可避と何回も主張するようになった」という記事がネット上に上がっていました。
長文の記事ですが,中国経済のハードランディングの根拠として次の3点がまとめとして挙げられています。
1.中国の企業債務残高対GDP比は2010年頃まで100%に留まっていたが,それ以降増加が止まらなくなってしまった(2015年には160%を突破)。
2.GDPという経済全体の規模が大きくなっていないのに,債務残高だけが積み上がるのは明らかに良くない傾向。
3.現在の中国は1990年代の日本の状況に酷似している。ただすぐに中国経済が崩壊するとは限らない,日本の場合株価の崩壊から実体経済の崩壊まで4~5年のタイムラグがあった。
一見うなづける論拠なのですが,私は社会主義国の中国の状況を,アメリカや日本の破綻前の状況と同じと談じることが,そもそも無理があるのではないか?と思うのです。
中国はいわば国全体が良好な産業部門と不良産業部門を抱えた大きな企業で,良好な産業部門から不良部門に何らかの手当が可能であり,独裁国家であればそれに対する不満も抑えられる。むしろ社会主義国であれば,不良部門で働いている人に対して良好部門が手当てしないのはおかしいくらい。
どうも欧米流の考え方では,中国の先行きは見えないように思うのですよね。
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