非行防止は,どのくらい本気か?
9月14日,15日の二日間で,加害者グループ5人全員が家裁送致となって,今後刑事裁判とするかどうかを検討される東松山市都幾川河川敷16歳少年殺害事件。
埼玉県警と東松山市は,少年たちがなぜ悪質性,暴力性を帯びたのかまでメスを入れ,同市教育委員会は独自に検証委員会を立ち上げ,事件が繰り返されないよう全力を挙げる方針だという報道がありました。
複数で一人に暴力をふるい,死に至らしめるこのような少年犯罪は,これまで何回も,各地で繰り返されてきました。
本気でこれを止めるには,このような事件に関与する可能性のある少年を,中学へ入学する年代になったら親から引き離し,全寮制の中学,高校へ入れることでしょう。
中学,高校生になったらこのような犯罪に関与するだろうと思われる少年達は,未だそうなる前に生活環境,特に親を見れば分かります。そのような生徒は,複雑な家庭環境に生まれ,育ち,それがゆえに学校や地域で同学年の生徒からいじめにあい,あるいはいじめまではいかなくても敬遠され,学校の中でも居場所がなく,やがて学校に通わなくなる。そして同じような環境の仲間とつるむようになり,中学に入る年代になると非行に走る。
今回の加害者グループ5人は,判で押したように同じような複雑な家庭環境に育っています。それは川崎の中一殺害事件の犯人グループ3人も同じでした。そんな家庭環境は,周囲に分かるのです。
またたいていの場合,親も同じような家庭環境に育ち,非行歴を重ねて成長しています。その家庭環境の親からの連鎖を断ち切ること。
本気で少年達の非行を防ぐつもりなら,そこまで生活環境や親を調査しなければなりません。
親から引き離すのは無理でも,監視する事はできます。しかし,そこまで費用と人手をかけられるのかという事もあります。非行防止の決意は,どのくらい本気か?という事です。
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